『片づく! 見つかる! スピーディー![完全版]超ファイルの技術』
[著]刑部恒男
[発行]すばる舎
◆なぜ整理できないのか、考えてみよう
今や、家の中はモノであふれている。仕事場も同じである。事務机の上は書類の山、イスの周りは足の踏み場もなかったりする。断捨離が推奨されているが、資料は簡単には捨てられないし、モノには〈思い出〉も付随している。
そもそも、なぜモノや資料が必要以上にたまってしまうのだろうか。
仕事中は必要な資料がすぐに出せるように、たくさんの資料を机の上に置く。だが、ついどうしても、すんだ仕事の資料もそのまま机の上に置き去りにされてしまうことがある。とりあえず入手した資料も、まず机の上に置くかもしれない。
こうして机の上は、資料の山であふれてくる。
しかし机は知的作業の場所である。モノ置きにしないで、スッキリした心地よい空間を確保しなければならない。
そこで、きれいな水が流れるようなシステムをつくる必要がある。
資料を机の上に積み上げているから、川の流れが滞ってしまう。いわば、入水・貯水・放水をコントロールできる小さなダムを、机の上に建設するのだ。机の上の小さなダム、それはブックエンドである。