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タダより高いものはない
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第二章 努力ゼロで最低賃金が上がる話 最低賃金より生活保護のほうが高額らしい

『タダより高いものはない』
[著]上念司 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:3分
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 日本の憲法典である日本国憲法第二十五条には素晴らしいことが書いてあります。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」のだそうです。最高ですね。誰もがそんな生活を送れたら、なんと素晴らしいことか。


 憲法第二五条の理念を実現するために、政府によってさまざまな制度が整備されています。そのひとつが最低賃金制度です。厚生労働省は、「最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です」06と説明しています。


 現在、日本の国民はほとんど毎月給料をもらって働いている労働者ですから、最低限の給料を法律で保証する制度なら憲法の理念を実現するために相当有効ですね。しかも、罰則までついているんです。



 仮に最低賃金額より低い賃金を労働者、使用者双方の合意の上で定めても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとされます。


 したがって、最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合には、最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。また、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(五〇万円以下の罰金)が定められ、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(三〇万円以下の罰金)が定められています。06



 こんな素晴らしい制度なのに、世の中にはこの制度に対する批判が数多くあります。なぜでしょう? この制度を批判する人は、最低賃金の金額が低すぎて、「健康で文化的な最低限度の生活」なんて無理だと言います。


 本当にそうなのでしょうか? 最低賃金と並んで「健康で文化的な最低限度の生活」を実現するための制度といえば、生活保護制度があります。


 厚生労働省のサイトによれば、「生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています」とのことです。最低賃金が働く人を対象とするのに対して、生活保護は働けない人を対象としているところが違います。


 常識的に考えれば、働いて稼ぐ最低賃金のほうが、働かないでもらえる生活保護より高くなると思いたいところです。実際にはどうでしょう。厚生労働省のサイトからグラフを引用します(図表2‐1)




 二〇一一年時点では、全体的な傾向として、最低賃金のほうが生活保護より少し高いように見受けられます。しかし、東京、大阪、()()()、福岡など大都市周辺では生活保護のほうが最低賃金より高くなる傾向があるようです。人口が集中する都市部で「生活保護>最低賃金」という状況であるなら、全体的にその傾向のほうが強いのではないでしょうか?


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