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タダより高いものはない
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経済・金融
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第四章 老後の住居費がゼロになる話 持ち家こそが人生最高の買い物らしい

『タダより高いものはない』
[著]上念司 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:3分
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 不動産業者は口をそろえて言います。


「土地の値段はこれから上がる。いまが買いどき」

「家賃を払っても何も残らないが、ローンを払い終わったら資産が残る」


「家賃を払っても何も残らないが、ローンなら資産が残る……」という話については、おそらくいまでも過半数以上の日本人が信じているのではないでしょうか? 持ち家を持つことで、老後の住居の心配がなくなり、おまけに資産にもなる。いいことずくめです。


 世の中には理想の家をつくるために燃える人を紹介するテレビ番組まであります。家族の問題を、家を建てたり、改築したりすることで解決してしまう。テレビの演出とはいえ、とても説得力があります。だからこそ、多くの人が数千万円の住宅ローンを組んでマイホームを買うのでしょう。


 さらにいえば、賃貸住宅の契約に行って、いやな思いをすることも事実です。物件を借りるときに、収入や貯金などを根掘り葉掘り聞かれます。自分だけではなく、保証人についても同じです。いまはどうか知りませんが、昔は保証人が持ち家住まいか賃貸住まいかを書かせる欄がありました。きっと、持ち家があるイコール資産を持っている、信用できるということなのでしょう。まるで持ち家ではない人は二級市民であるかのような扱いに、肩身の狭い思いをした人も多いと思います。


 持ち家に住んでいる人は信用できる。これは、おそらく一九九一年まではほぼ一〇〇%の日本人が信じていた教えです。なぜなら、戦後一貫して誰の目にもわかる住宅供給不足があったからです。たとえば、私が中学生だった一九八〇年代に両親が新築のマンションや建売住宅を買いに行くと、基本的にすべて抽選で、当たった人しか売買交渉をすることができませんでした。当時はとてもわかりやすい住宅供給不足を体感することができたのです。


 そこにマスコミが拍車をかけます。「サラリーマンが一生働いても家一軒すら買えない」という批判は、一九八〇年代後半から何度もマスコミによって煽られました。目の前で住宅が不足し、しかも不動産価格が値上がりしているのに、それに乗り遅れた人がたくさんいたからです。


 じつは、住宅需要が高まった一九八〇年代後半というのは戦後のベビーブーマーが四〇代にさしかかるところで、それでなくても住宅需要は盛り上がる傾向がありました。ちょうどそのタイミングで日銀が公定歩合を引き下げ、史上最低金利にしてしまったのです。住宅不足でただでさえ不動産が値上がりする地合いがあるところに多額の資金がぶち込まれてしまった結果、実需以上に不動産価格が値上がりする現象、つまりバブルが発生してしまったのです。


 連日の土地バブル批判に業を煮やした大蔵省は、銀行の不動産向け融資を制限する総量規制という制度を導入する検討に入りました。そして、一九九〇年三月にこの政策が実施されたのです。


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