いままで述べてきた「要領」は、まじめな意味での要領です。上役が部下に向かって「もう少し要領よくやれ」というときには、この意味の要領を期待しています。しかし同じ「要領」でも、「お前は要領がいいよナ」というときには「ずるい」「悪賢い」という非難が含まれてくるでしょう。

　ここに持ち出したゲームになぞらえてみますと、たとえば、会社がこのゲームを社員の能力検定の一つに使おうと考えたとして、そのテストを受けなくてはならなくなったとします。