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1 最適化社会とヒューマンルネッサンス研究所

『明日の経営 明日の事業』
[著]立石義雄 [発行]PHP研究所


読了目安時間:19分
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 オムロンの未来戦略とヒューマンルネッサンス研究所の誕生

 すでに紹介したように、二一世紀を見据えたオムロンの長期経営構想「ゴールデン・ナインティーズ構想」の事業ビジョンは、三分野の事業を柱として構成されています。そのひとつは、高度情報化社会における第二次産業の変化に対応するマイクロエレクトロニクス事業です。二つ目は、産業構造の変化によって増大するサービス需要、とくに事業所を対象とする第三次産業型のクリエイティブ・サービス事業です。そして三つ目は、二一世紀初頭の最適化社会の到来に対応し、より欲求が高次化された人びとの生活や価値観そのものの変化に対応しようとするヒューマンルネッサンス事業です。

 ヒューマンルネッサンス事業は、第二次、第三次産業などという従来型の産業分類のカテゴリーから生まれるものではありません。「生活」という場を出発点として産業を切り出していこうとするものです。成熟社会に特有の閉塞感のもとで既存事業のすき間に残されたビジネス・チャンスを発掘しながら進めるような事業でもありません。「新事業大陸」ともいえる新しい膨大なビジネス・チャンスの大発見に相当するものだといえます。

 最適化社会そして自律社会へと向かう社会の道筋は、オムロンの創業者である故・立石一真が四半世紀も前に提唱した「SINIC理論」という未来予測理論によるものです。この理論は今の社会変化にぴたりと合致しているようです。最近見られる社会現象は、最適化社会への変化の兆しとして位置づけられるものも多いと感じています。時代は、このヒューマンルネッサンス事業を求めているのです。しかし、長年産業社会の論理にどっぷり浸かってきた製造業文化の企業風土の中からは、この事業はなかなか生み出しにくいのです。

 オムロンの企業哲学は「機械にできることは機械にまかせ、人間はより創造的な分野での活動を楽しむべきである」と唱っています。これまでの社会では、オムロンも含めて産業界は主としてこの前半部、すなわち「機械にできることは機械にまかせ」という部分で人びとの生活や労働に貢献してきました。また、そのための研究開発を進めるために、科学技術系の研究開発組織を充実させてきたわけです。そして今、二一世紀に向けては「人間はより創造的な分野での活動を楽しむべきである」という後半部にも貢献できる事業、産業の創造が求められているのです。
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