『ついに「愛国心」のタブーから解き放たれる日本人』
[著]ケント・ギルバート
[発行]PHP研究所
先ほど挙げた仁徳天皇の例ばかりでなく、古来、天皇は日本人に「理想」を示す存在でした。
天皇が示した「理想」の中で、絶対に忘れられてはならないと思うのは、一八六八年(慶応四年)に明治天皇がお示しになられた「五箇条の御誓文」です。
この「御誓文」という言葉面を見ただけで、「なんだか右翼っぽい」と思う人は意外と多いらしく、私がこの話をした人の中でも、決して少なくない人たちが、軽い拒否反応を示したので、驚いたことがあります。
しかし、なんでも食わず嫌いはいけません。一度その内容を読めば、「五箇条の御誓文」がとても先進的なものであり、現代の日本人のみならず、民主主義の守護神を自任するアメリカ人ですらも尊重すべき内容であることがわかります。