『ついに「愛国心」のタブーから解き放たれる日本人』
[著]ケント・ギルバート
[発行]PHP研究所
こんな裁判を続けるうちに、連合国の裁判官の中でも疑問を感じる者が出てきました。
たとえば、オランダ代表のベルト・レーリンク判事は、東京裁判の根拠が、マッカーサーの命令に基づいてつくられた「極東国際軍事裁判所条例」だけで、国際法を無視するようなものであった点について、こう批判しています。
〈国際裁判所が、正義に基づいて処罰を加えることを求められているにもかかわらず、自ら正義の法理を適用しているか否かを審査する権能や義務さえ与えられないで、たんに戦勝国の最高司令官の定めた法規を適用しなければならない。