ところで、困難を乗り越える力(SOC)は、どのような構成になっているのだろうか。
SOCは、次の三つの感覚から成り立っている。
把握可能感(わかる感)
把握可能感とは、自分の置かれている状況を理解できている、または今後の状況がある程度予測できると思える感覚のことである。
たとえば、イライラしやすく、すぐに怒りが爆発する部長のもとで働いているとする。突然激怒されると、「今度は何? そこまで怒られるようなことをした? 嫌われているのかな」と混乱し、そうした毎日が続くと、疲れきってしまうだろう。
しかし「部長がイライラしやすいのは、精神的に追いつめられているからだ。私に対して個人的な恨みを抱いているわけではない」と自分が置かれている状況を理解したり、「部長が怒るときに共通する状況は、こういうときだ。