辞書をひくと〈手締め=物事の決着や成就などを祝って、掛声とともに大勢が拍子を合わせて手を打つこと。てうち――てじめの酒(婚約が成立した時、仲人が嫁方に持って行く一升酒。中部地方などの慣習)〉とある。
パーティーの終り近く司会者の紹介に応じて、一応の年寄りが、中央に進み出る。マイクを前に一礼、さて
「では、お手を拝借。いよー。ハイ。
シャンシャンシャン、シャンシャンシャン、シャンシャンシャン……とうざい」
というのは、いつやっても見てもいいものである。お客様は、それをシオに、ゾロゾロと帰りかける。今までしゃべりつづけ、笑いころげていただけに、この散会には、何か哀愁が漂っている。