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子供を伸ばす一言、ダメにする一言
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しつけ上手のお母さんとは

『子供を伸ばす一言、ダメにする一言』
[著]浜尾実 [発行]PHP研究所


読了目安時間:3分
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 あるお母さんの話です。

 幼稚園に通う男の子が、ある日のこと、
「はい、これママの顔」

 と言って、クレパス描きの絵をお母さんに差し出しました。画面の中央では、まん丸の顔をした女の人が、目を糸のように細くしてニッコリ笑っています。お母さんは、その時には特別に何も考えず、その画用紙をタンスの引き出しにしまいました。

 数日後、いつものように散らかしっぱなし、ちっとも片づけようとしない男の子を、お母さんは厳しく叱りつけていました。その時ふと、壁に掛けられた鏡の中に映った自分の顔が目に入ったのです。そこに見えたのは、眉も目も不機嫌につり上げた、いかにも恐ろしげな顔でした。

 その晩、お母さんはふとんの中で、なかなか眠れませんでした。改めて考えてみると、毎日毎日息子を叱ってばかりいるような気がします。自分では見えませんでしたが、そのたびに、あの鏡の中に映っていたような恐い顔をしていたのでしょうか。それなのに、タンスの引き出しに眠っている絵の中のお母さんは、あんなにやさしそうに笑っています。小さな息子は、いつも見慣れた怒り顔ではなく、笑顔のお母さんを描いてくれました。つまりそれが、男の子の一番好きなお母さんの顔であり、願いだったのです。


 どのお母さんの一日も、振り返ってみると、ほとんど子供を叱ってばかりなのではないでしょうか。いえ、怒ってばかりと言ったほうが正確かもしれません。これは、なぜでしょうか。

 お母さんは、そしてもちろんお父さんも、子供によくなって欲しいのです。ある段階までよくなったら、今度はもっともっとよくなって欲しいのです。だから、ちょっとした過ちや失敗でも、すぐに目につきます。
「テレビばっかり見てるんじゃありません」「宿題はどうしたのよ」「兄弟ゲンカしないで、仲良く遊ばなきゃダメじゃないの」「早く手を洗ってきなさい!!

 こんなことを、お母さんは一日中言い続けています。ところが、ちゃんと手を洗ってテーブルについている時、仲良く遊んでいる時、よく勉強している時、お母さんは安心してしまって何も言わないのです。

 そこでニッコリと笑って、「あら、偉いわね」の一声が掛けられるお母さんが、しつけ上手のお母さんと呼ばれます。なぜなら、この一言で子供はグンと伸びるからです。これが「ほめ言葉」の効用です。“良い子”の姿に安心して叱らない(ヽヽヽヽ)のではなく、親はもっと積極的にほめなければいけません。ほめ言葉を惜しんではならないのです。

 これは、ある学校の先生からお聞きした話です。たとえば、子供に作文をさせて、その出来があまり良くなかったとします。そんな時、作文に真っ赤になるほどの直しやバツを付けるよりも、その子なりに懸命に考えて書いた一行、その子でなければ出てこない一句にマルを付けて返したほうが、子供の力をはるかに伸ばすことができるのだそうです。

 お母さんも同じです。悪いところにバツを付けるばかりではなく、良いところにもマルを、時には三重マルを、どんどん付けてあげてください。
「教育」は英語でエデュケーションですが、この言葉にはもともと“引き出す”という意味があります。つまり良い面を引き出す、意欲を引き出す、これが教育ということになります。叱りつけて、これらを引き出すのは難しいですが、ほめられた時、期待された時には大人でさえ、「やってみて良かった」「よし、今度も頑張ってみよう」という気が自然に湧き上がるではありませんか。

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