さてその次にはジャーナリストの対ソ認識を紹介しよう。ハーグの大手日刊新聞「NRCハンデルスブラッド」の政治評論員J・M・ビック氏である。前章でも紹介したように、核や安全保障の問題を専門としているベテランの政治評論家で、テレビにもよく登場するという。
ビック氏とは市内中心部の屋外カフェで落ちあい、コーヒーを飲みながらのインタビューとなった。
――ソ連が軍事力を増強しつづけるのはいったいなんのためだと思いますか。
「世界の超大国としての地位を確立しつづけ、みずからの信じるイデオロギー闘争をグローバルに展開しつづけるため、とでも言いましょうか。