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サラリーマンもっと楽しく生きるヒント
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エピローグ

『サラリーマンもっと楽しく生きるヒント』
[著]川北義則 [発行]PHP研究所


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景気回復の見込みがない時代は“今”を愉しもう


 人間には過去、現在、未来がある。

 過去も未来も現在があってこそのものであり、一番大切にしなければならないのが現在であるのは言うまでもない。

 たとえば、どんなにつらく苦しかった過去でも、今が幸せで愉しければ、懐かしく思えるだろう。逆に、どんなに愉しかった思い出でも、今が苦しければ懐かしんでいる余裕などないし、懐かしもうと思い出しても現在の気分を一層寒々しくさせるだけだろう。私たちが感じ、思う過去というものは現在の気分の投影でしかなく、今の自分の境遇や気分で過去の持つ意味もイメージも変わってくるのだ。過去の失敗にこだわって現在暗い気持ちで暮らしている人は、現在の気分を過去に投影しているにすぎない。

 未来も同じことだ。人はよく未来に期待をかけるが、未来は永遠に未来であり、けっして到着することのない駅のようなものだ。今現在の想像の中でしか、私たちは未来を実感することはできない。要するに、これも自分の考え方次第なのである。

 私たちは何よりも現在を大切に生きるべきである。

 先行き不安な時代の空気を察知してか、「今」の大切さに気づく人が増えてきている。総理府の調査でも「今を愉しく過ごしたい」と思う人が半数を超え、過去最高になった。その一方、「将来に備える」ことを重視する堅実派が三分の一を切り、過去最低の水準になった。刹那派が増えているのだ。

 刹那派と言うと、どこかチャランポランな人たちというイメージを持つ人もいるかもしれないが、それは違う。今、この一瞬、この一日を愉しく、大切に生きるという生き方は、茶の湯の「一期一会」の精神にもつながるところがある、なかなか奥の深い、賢明な生き方なのである。

 今日一日を大切に生きる。それが、明日も明後日も続く。そうすれば、いつ死んでも、

 「私の一生は充実していた」

 と思えるものだ。

 「今を愉しめない人はたとえ全世界を手に入れたって不幸である」

 という言葉もある。

 「今」を愉しめない人は、これから先の未来も愉しめないし、過去も愉しめない。「今」「現在」を大切に生きるとは、人生を大切に生きることであり、幸福な人生を生きるための最大の秘訣なのだ。

 このことに多くの人びとが気づきはじめたのは、本当にすばらしいことだ。

 戦後、つい最近までの日本人は、将来の贅沢を夢に見、同時に将来の不安に怯え、現在を犠牲にして未来のために働き、生きてきた。これでは本当の豊かさは手に入らない。

 ヨーロッパ、とくにラテン系の国々では、人生はエンジョイするためのものだという考え方が主流である。たとえ裕福でなくても、家族や友人たちとのふれあいを大切にし、トータルで人生を愉しんでいる。「宵越しの金は持たない江戸っ子」とまではいかなくても、彼らの生き方はこれからの日本人にとって見習うべきものだろう。そこには本当の豊かさ、心の豊かさがあるはずだ。

 先にあげた総理府の調査でも、もはや「物の豊かさ」を望む人は三分の一を下回り、「心の豊かさ」を望む人は過去最高の六〇%弱に上っている。両者の差は過去最大に広がった。多くの人はこれからの時代を生き抜くためのカギに気づき、手に入れようとしているのだろう。

 これからは先行きの見通しがなかなか立ちにくい時代である。景気が良くなる見通しもないし、突然リストラや企業倒産で職を失う可能性も高い。公的負担も激増していく。この運命は避けられそうにない。

 だが、「今」を大切にして、「素敵なビンボー」「かっこいいビンボー」を追い求めて、家族や友人たちとの絆を深めながら生きていくなら、何も恐れることはない。かつての高度経済成長期やバブル時代にも味わうことのできなかった、豊かで潤いのある愉しい生活を送れるはずだ。

 「今」を愉しむ「素敵なビンボー」「かっこいいビンボー」。

 この精神で、これからの時代を豊かに生きてほしい。
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