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ほんとうは共産党が嫌いな中国人 「日本羨望」「反体制」の本音を語った
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政治・社会
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5 アイデンティティを失いつつある周辺民族の叫び

『ほんとうは共産党が嫌いな中国人 「日本羨望」「反体制」の本音を語った』
[著]宇田川敬介 [発行]PHP研究所


読了目安時間:25分
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最も許せないのは共産主義


 まずは、日本に来ているウイグル人の人々である。日本にはウイグルの人が数多く入ってきている。その多くが「中国にいるよりも安心できる」ということを言う。


 ウイグルの人々が集まるカフェがあり、そのカフェで、ウイグルの人々に話を聞いた。なお、興味のある方は、ウイグルの人が集まる場所に行って同じような会話をしてみることをお勧めする。ちなみに、ウイグルの人々は、基本的にイスラム教徒であるために、豚肉とアルコールは口にしない。その食習慣に適合したメニューの店を探せば、彼らに会うことはそれほど難しいことではないのだ。

「まずこの顔を見てくれ」


 ウイグル人の中の一人はそういって、私の前に顔を突き出した。読者の皆さんは、顔に中国人の拷問にあった傷跡があったのかと思ったかもしれない。しかし、彼の顔は、ひげが生えている以外、特に変わったものではなかった。私が不思議そうな顔をしていると彼は言葉をつづけた。

「この顔が中国人に見えるか」


 顔の彫りが深く、色は少し黒く、そして目は青い。西欧の白人とも違う。最近内戦やテロがあるのでよくテレビ画面に中東の人の顔が写るが、その顔に近いと言えば、だいたい想像がつくであろうか。

「私は、イスラム教徒で、なおかつこのような中国人漢民族とは全く違う顔をして、言語もウイグル語またはアラビア語であって、中国語は外国語に近い。宗教も気候も民族も違うから、生活習慣も価値観も全く違う。そもそも、我々には共産主義は理解できないし、アラーの神を捨てろという唯物主義の考え方は、神への冒〓でしかない。天安門広場なんかに行けば、毛沢東の肖像画があり、毛沢東の銅像が突っ立っている。イスラム教は偶像禁止だから、あんなことをしているのも気に食わない。要するに、ウイグルの人と、中国人は全く違うんだ」


 確かに、価値観も宗教観も死生観も何もかも違う。このような状況で、いくら「一国二制度」の中国であっても、ウイグルが中国に属しているのは無理があるといわざるを得ない。

「中でも最も許せないのは、やはり共産主義だ。共産主義の経済面については特に問題はない。もともと東トルキスタンといっていた時代の、イスラム教が主張している神の下の平等と、共産主義経済は全く同じに見える。


 しかし、しばらく付き合っていると、その根本的な部分は全く違うということにすぐ気が付いてしまう。我々は全てアラーの神を中心に動く。神の意志は常に変わらない。しかし、共産主義体制は、トップの人間の意向によって異なってくる。人間には欲もあれば、汚い部分もある。神は〓をつかないが、人間、特に中国人は〓しか言わないといってもよいほど〓が多い。トルキスタンの人々は、当然に共産主義とイスラム教の教えが全く違うということに気が付く。そうすると独立運動が起きる。その歴史の繰り返しなのだ」


 やはり彼らの中にある不満の中心は、宗教の部分である。


 ではなぜ誤解してしまい、一度は共産党に加担してしまったのか、ということの疑問の答えが、この言葉の中に含まれているのである。


 イスラム教は、基本的には神の下の平等を厳格にうたっている宗教である。

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