客家の中華主義は、生活現場で異民族との接触を必然としたため、そこで積み重ねられてきた融合や対立の歴史体験を通して育まれてきたものだ。それに対して朝鮮半島人は、たび重なる異民族の侵入を受けての防衛意識が中華主義をより強固なものとしていったといえるかもしれないが、生活場面での異民族との融合や対立の歴史体験は、日本統治時代に若干あったことを除いてはまったくもって少ない。
客家は中国に約三五〇〇万人、台湾に約五〇〇万人、海外華僑ないし華人として約七〇〇万人が世界各国に分布しており、また華僑・華人の約三割が客家といわれる。中国人全体に占める人口としてはたいした数ではないが、彼らがアジアの政治・経済に及ぼしてきた影響は大きい。