日本では歴史的な諸事件についてはさまざまな観点があるし、それが正常な姿とみなされている。しかし韓国では、日本による朝鮮統治の全否定を典型として、一つの観点を国家的に定め、これを正義の国是としていこうとする。「韓国の独裁政権」についても、諸事件を通して一つの正しい観点を、国家によって確定することが目指されたのだといってよい。
そこで実際上の大きな問題となるのが、諸事件の大部分が、当時の政権の反共・反北朝鮮政策に発した人権侵害事件であり、「過去清算」が主として親北派の金大中・盧武鉉政権によって推進されてきたことにある。