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(2021/11/26 追記)

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良妻賢母 女が幸せになるヒント
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生き方・教養
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はじめに

『良妻賢母 女が幸せになるヒント』
[著]池内ひろ美 [発行]PHP研究所


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 「良妻賢母」――この言葉を聞いて、どんな印象を抱かれるでしょう。前時代の遺物、封建的で男尊女卑的な印象でしょうか。それとも、古きよき時代の貞淑な女性のイメージでしょうか。そんなものどこにいるんだ、お目にかかりたい、という人もいるかもしれません。良妻賢母という言葉自体が、すでに死語だという声もあるでしょう。

 平成の現代において、旧来的な良妻賢母像を説くのは、たしかにナンセンスです。かつては良妻賢母であることがあらゆる女性に求められましたが、結婚や育児のありかたは大きく変わりました。しかし、それでは、「よき妻・賢い母」の存在を、誰も必要としていないのでしょうか。良妻賢母は、どこかに消えてしまったのでしょうか。

 ここで、もうひとつ質問です。

 あなたが既婚者であるなら――「あなたの妻は、良妻賢母ですか?」「あなた自身は、良妻賢母ですか?」

 今は独身で、将来家庭を持つとしたら――「結婚するなら、相手の女性は良妻賢母がいいですか?」「あなたは良妻賢母になりたいと思いますか?」

 どうでしょう。照れや謙遜による迷いやためらいの多少はあるかもしれませんが、多くの人は、「YES」とうなずく、あるいは少なくともうなずきたい、のではないでしょうか。一方、とくに後者の質問に対してですが、良妻賢母という言葉に抵抗や反感を覚えて「NO」と答える人もいるかもしれません。こう言い換えてみるとどうでしょう。
「あなたは結婚する女性に、すてきな妻であり母であってほしいですか?」「あなたは夫と子どもから愛される妻であり母である女性になりたいですか?」……。

 悪妻や愚かな母をすすんで求める人や目指す人など、どこにもいません。また、実際に、夫や子どもから愛され信頼される妻や母がいなくなったわけでもないでしょう。「良妻賢母」という言葉を死滅させてしまうのは、もったいないことです。言葉は文化ですから、使っていない言葉の意識は育ちません。表現する言葉を失うことによって、よき妻、賢い母という概念まで失ってしまいかねません。

 今日の時代にふさわしい「良妻賢母」のありかたがあるはずです。

 けれどそれは一体、どのような姿なのでしょう。現代の「良妻賢母」とは、かつて求められたものとは違うはずです。夫や子どものために自らを律し抑制する献身的な女性でも、おとなしく貞淑な、あるいは可憐で未熟な女性のことでも、おそらくないでしょう。

 現代の「良妻賢母」とはどのようなものかを、本書で語りたいと思います。

 語らなければならないと思ったのには、わけがあります。この十年あまり、私は、夫婦・家族問題のコンサルタントとして、一万組近くの夫婦と家族の間で起こる数々のトラブルを見てきました。それは夫婦の別居や離婚の場合もありましたし、子どもの養育と教育に絡む問題もありました。

 相談の現場で、年齢にかかわらず、妻として母として学習していない、学習することをかたくなに拒否する女性がたくさんいらっしゃることは、驚きでした。たしかに、背後には、妻に対してあまりに無理解な夫の存在があることも少なくありません。なかには、すべて夫の責任だと被害者を演じる人もいらっしゃいます。しかし、不幸なことに、妻であり母である彼女自身が事態を悪化させ、結果として夫や子どもを逃げ場なく追い込んだあげく、彼女自身が家族から疎外されるというケースもまた、少なくないのです。

 逆に、夫と離婚あるいは死別した女性が、彼女自身の賢さで子どもを立派に育てている姿も見てきました。

 縁あって結婚した二人ですから、幸せを感じられる夫婦であっていただきたいし、せっかく子どもを授かるのであれば、二人の子どもが幸せを感じて生きていくことのできるよう育ててくださることを望みます。そのためには、夫の理解ももちろん必要ですが、妻の自覚がものをいいます。

 平成の世となった今、かつての旧時代的な夫婦像、家庭観は失われました。結婚や育児のスタイルも家庭の築きかたも、多様化しています。結婚年齢に達した一組の男女は、自らの意思で自由に結婚し、家族を持つことができます。

 では、昔と比べて、幸福で円満な夫婦や家庭は増えたのでしょうか。必ずしもそうではないということを、たとえ実体験ではないにしろ、みなさんもご存じのはずです。

 自由には責任が伴うものです。だからこそ、一人ひとりが、自分たち夫婦や家族のありかたを、自らの責任において考え見つめ直すことが必要なのではないでしょうか。もしかしたら、「良妻賢母」は、そのカギとなる、家庭円満をもたらす存在なのかもしれません。

 これから、私のコンサルタントとしての経験を踏まえた――悩み苦しむ夫婦や家族のあらゆる声を聞いてきたからこその、いわば逆の視点からみた――「現代の良妻賢母」について、語りたいと思います。妻と母の時系列に沿って、具体的なエピソードや項目を挙げて述べていきます。

 読む人によって、さまざまな気づきがあってほしいと思います。「妻は夫の僕が思っていたより、じつはずっと『良妻賢母』だったんだ」とか「私は自分で思っているよりは、いい妻なのかもしれない」、「『妻』や『母』には、こういうスタンスもあるのか」、「夫として父親として、一方的に多くを求めすぎていたのかもしれない」、「もう少し心に余裕をもって、夫や子どものことを意識して、家族に接してみよう」etc.

 そんな気づきは、感謝の気持ちや自信を呼び起こしたり、新しい発見や反省につながるはずです。人によっては、「こんなのは自分の思う『良妻賢母』ではない」ということもあるかもしれません。けれど、それはそれで、あなたにとっての「良妻賢母」を考える素材としていただければと思います。

 現代の「良妻賢母」の答えとヒントを、本書から見つけていただければ幸いです。


 二〇〇七年八月
池内ひろ美 
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