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天職バイブル 自分にあった仕事が見つかる本
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第4章 天職をつかむために

『天職バイブル 自分にあった仕事が見つかる本』
[著]柏木理佳 [発行]PHP研究所


読了目安時間:33分
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ーナスなしの年収で計算すること


「それで、あなた年収いくら希望するの?」


 21歳の私の、生まれて初めての外資系貿易会社の正社員採用の面接試験中に質問されたことです。

「えっ? え~と、いくらって~」


 いきなり質問されて簡単に答えられるものではありません。少しでも多いほうがいいけれど無茶な金額を言って失笑されても困ります。ただでさえ緊張しているのに、想像を絶する質問に()(ぜん)として戸惑いながら、「い、いくらでもいいです」と必死で答えたのを覚えています。面接だから一生懸命さを伝えるべきで値段のことを出すべきではないと確信していました。

「あっそ。じゃあ。採用されたら年収は300万円ね。で、年収のことは誰にも言ったらダメよ」


 帰り道、私は絶対に合格したと思いました。このときの面接官の大きなにんまりとした笑顔が妙に気に入られたような気がしたのです。


 数週間後、通知がきました。案の定、私は合格しました。晴れて新入社員として外資系貿易会社に入社することになったのです。


 ところが、喜んでいたのもつかの間、私のまわりの先輩たちの給料情報が耳に入ってきました。30歳で「1000万円」、40歳で「2000万円」の年収で、私の1年先輩であり同じ仕事内容の女性は450万円だったのです。「じゃあ。私も半年の経験と実績があれば『450万円』になるんだ」と単純に思っていると、実際にはそんなことはありませんでした。


 大事なのは、経験や実績ではない「他人任せにしない」、「自分で責任を負う」ことだったのです。単刀直入に言うと、いわゆる最初の面接で自ら欲しい年収を提示するということが、私には欠けていたのです。最初の「交渉力」がすべてなのです。


 面接のときの交渉する力で給料ががっちり決まってしまうなんて不公平と思う人もいるでしょう。


 だけど、実際に働き始めるようになってから新入社員が仕事ができると認めてもらうのはそう簡単ではなく「300万円の年収」から一気に「450万円」に上がることはかなりハードルが高いのです。けど、「450万円の年収」から、たとえあまり仕事ができなくても「400万円の年収」までしか下がらないことが多いようです。「350万円」の仕事しかしてなくてもいきなり100万円も賃金を下げることはしない会社のほうが多いのです。


 結局、その会社では私だけが年収300万円で、前代未聞の安い年収だったようです。「300万円という年収は平均程度だろう」くらいにしか考えてませんでした。でも、実際、ボーナスもなく月額で割ると20万円ちょっとで生活するのはけっこう大変でした。


 月収と年収、会社によって提示する方法が違い、ときにはうまくごまかされてしまいます。


 就職雑誌に募集の出ている企業では「初任給25万円から」とアピールしているのをよく目にします。


 こういう会社はときには要注意です。月収は25万だけど、ボーナスの保証はなし、もしかしたらゼロかもしれません。25万円×12カ月=300万円の年収です。でも、年収300万円、または300万円以下とは雑誌にのってません。もしも25万円にボーナスが年間6カ月あればいいものの、そうでなければ、ボーナスの分だけで150万円もの差がでてきます。


 新入社員だとなかなか面接の初対面で給料のことを口にする度胸のある人はいないかもしれません。でも、面接を受ける前に、企業情報を調査することができます。OBやOG訪問などで取材したり、さりげなく総務の担当者に電話で確認することはできるでしょう。

「求人広告で給料のことが書いてありましたが、年収ベースではどれくらいですか? ボーナスは今年は必ず支給されるのでしょうか?」


 さりげなく、でもすばやく聞くのです。


〓ボーナスの保証は最低限何カ月間支給するなどと規定があるのか

〓業績が悪いとボーナスは悪くなるのか

〓年収としてではいくらの保証になるのか

〓ボーナスをはずした年収はいくらか



 最低でもこの4つはおさえておきましょう。


 最近は、業績が悪い会社では夏のボーナス10万円カットなどと、月収はそのままでボーナスから減収する会社が増えています。


 不景気の今は、ボーナスを当てにしていると痛い目にあいます。特に2003年のボーナスからは、これまで月給からのみ引き落とされていた健康保険や雇用保険などがボーナスからがっぽり差し引かれるシステムになり、手取りはかなり少なくなりました。

「給料が上がった」、「給料のいい会社に転職した」と錯覚に陥った経験のある人も年収とボーナスの計算がしっかりできていたらこんなこともなかったかもしれません。


 今度、転職するとき、あるいは、同じ会社でも給料の交渉をするときには、ボーナスをはずした年収で計算、交渉してみましょう。給料に関しては失敗したと感じなくなるはずです。


 外国や日本にある外資系の企業では、一般にボーナスの習慣はどの会社でもありません。企業の業績がよい年にはプロフィットシェア(PROFIT SHARE)として会社で働いてる社員には、自社株を購入していなくても、利益を分配することがありますが、最初からボーナスをもらうという感覚はないのです。私もいまだかつてボーナスというものを受け取ったことがありません。海外で働いた会社は外資系ばかり。日本では契約社員やフリーターと同じ待遇です。


 そもそもボーナスをもらえたらラッキーと思いましょう。そのためには、日頃のローンや生活費の計算にはボーナス払いをとり入れない方法に変更することです。


 人生において好きな仕事を追求し続けていくためにはマイホームを持つ必要はないのではないでしょうか?


 今の夫婦の世代のどちらかの親の代は、持ち家のある人が結構多いはずです。マイホームを持つことがステイタスという時代は終わりました。長期ローンの支払いがやっと終わって本当の意味で自分の持ち物になるのも、ほんの少しの間で、資産として子供たちに相続、プレゼントするだけです。「好きな仕事」をしている人のほうが自慢できるのではないでしょうか。

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