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荒野(あらの)の宗教・緑(みどり)の宗教
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生き方・教養
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3 モーセと「十戒」 ─イスラエルというアイデンティティー ─

『荒野(あらの)の宗教・緑(みどり)の宗教』
[著]久保田展弘 [発行]PHP研究所


読了目安時間:7分
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峻険だが不思議な温かさがある“モーセの山”


 日が昇る一時間前のシナイ山山頂からは、いっさいの人工照明が見えない。風がないのに風の音だけが、黒いけものの背のような周囲の岩山に息をひそめている。

 ユダヤ教の神はこのようなシナイの荒野のシンボルともいうべき山上に顕われたのだ。いや、むしろ人は、何もない荒野を流浪してこそ神に直に触れることができた、というべきだろう。

 モーセが燃える柴のなかに神の声を聞いたと「出エジプト記」にあるその伝承の地に、紀元三三〇年、小さな教会堂が建てられた。荒野を好んだキリスト教修道士が集うそこに、五三〇年、ローマ皇帝ユスティニアヌスの命によって、こんにち見られるセント・カテリーナ修道院が建設されたという。が、闇のなかに高さ一〇メートルに及ぶ城壁をめぐらせた、まるで堅固な砦でもあるかのようなその建物の前に立ったとき、誰もそれが修道院であるとは思わないだろう。
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