マーケティングの専門家で、外国企業を主な顧客として働いている人がいた。日本の市場に進出してくる外国企業に対して、市場調査からピーアール活動まで、幅広いサービスを提供する。外国企業にとっては未知の世界に入ってくるのであるから、ビジネスについてだけではなく、政治、経済、社会、文化などあらゆる分野についての知識が必要だ。その点について、さまざまな角度から手助けをしていく、いわば日本市場の水先案内人である。
元々、顔は広いほうであるが、独特な人当たりのよさで、次々と新しい関係を開拓していく。自分の属する企業という後ろ楯があるとはいうものの、まったく初対面の人ともすぐに親しくなり、そこから仕事の糸口をつくっていく。