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僕の父親は、カネはあまりなかったけれど、手を動かすのが好きな人間やった。
休日には、たいていノミで仏像を彫ったり、けやきの株にカンナをかけて台座をつくったりしていた。竹を割って自分で釣りのびくをつくったりもしていた。自転車のパンクなんか、もちろん自分で修理した。
こういう父親を見て育ったから、僕も工作が好きでありました。
自分でいろいろ工夫して、古い本箱に、丸太を輪切りにした車輪を四つ取り付けて、坂道を転がり下りて遊んだりしたものである。