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ゼニの幸福論
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生き方・教養
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あとがき

『ゼニの幸福論』
[著]青木雄二 [発行]インプレス


読了目安時間:2分
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 人間というのは、いたって欲が深い生き物であります。


 ゼニを手にしたら、たいていの人間は、

「もっと欲しい」


 と、思ってしまうのであります。


 そして、もっとゼニを手に入れたら、

「もっともっと欲しい」


 と思うのであります。


 欲望は果てしなく、どこまでもどこまでも、あたかもアンドロメダ大星雲のごとく、巨大な渦を巻いて拡大していきます。


 人間は、なかなか満ち足りるということを知りません。


 こういう人間の本質的な欲望について、宗教家なら、

「いまの自分に満足しなさい」


 と説教するでしょう。


 しかし、僕はそんな()(そく)な宗教家の観念論をきっぱりと否定します。深い深い人間の欲望こそが実は、人類が幸福を求める原動力だと信じるからであります。


 いまのほとんどの日本人は、はっきりと申しまして、めちゃくちゃに貧乏であります。高いローンを払って狭い家に住み、満員電車に長時間押し込められて、わざわざ空気の悪い都心まで通勤しなければならない。こんな低レベルの生活に満足しろなんていうのは、観念論特有のごまかしにすぎません。


 人間は、生きているかぎり、世の中の真実を見抜く目を持つべきであります。自分の置かれている立場を理解する目を持つべきであります。自分に貧乏を余儀なくさせている社会の仕組みを透視するべきであります。


 そういう見識があって、初めて、マルクスの言葉が生きてきます。

「重要なことは世界を変革することである」


 小市民的な毎日の小さな幸せに向かって努力することも大切であります。僕はそれを否定しません。


 けれども、それだけでは、人間は決して幸福になれない。


 本当に大切なのは、なんといっても、世の中をよりよく変えていくことなのです。あなた自身が立ち上がって、大声を出して叫ぶことなのです。


 行動を忘れ、観念論に振り回されているようでは、どこに行っても、幸福など見つかるはずがありません。


一九九八年六月 神戸にて 青木雄二

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