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(2021/11/26 追記)

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「肩の荷」をおろして生きる
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生き方・教養
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2 日本人は誇りを取り戻せるか

『「肩の荷」をおろして生きる』
[著]上田紀行 [発行]PHP研究所


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 被害者意識という日本の罠

 さて、そうした自覚を持ちながら、私たちはこれからの幸せを再発見しなければなりません。いわば幸せの復興のための構造改革が求められているわけで、そのためにも、私たちの幸せを疎外し、敗戦に導いた要因を洗い出していかないといけない。

 日本という国家には、個人の動向を互いに気にするといいますか、サッカーのオフサイドトラップをみんなで張りめぐらせているようなところがあって、昔からいわれていることですけれども、いいところを褒めるより、欠けているものをクローズアップする傾向が強い。一〇〇の要求に対して八〇を取ったという言い方をせずに、努力不足で二〇は取れなかったと言ったり、あなたにはあなたよりも席次の高い人がいるとたきつけたりするわけです。

 私も上級国家公務員試験に合格した友人に、「本物のエリートになったじゃないか!」と言ったら、「いや、俺は財務官僚になりたかったのに通産官僚にしかなれなかった。エリートなんかじゃない」と言われて驚いたことがあります。一般の会社でもあいつは出世したのに俺はうだつが上がらないという焦点の合わせ方をしますから、上には上がいてフラストレーションが消えないことになる。そういうふうに、人と自分を比べる傾向といいますか、自分にないものに焦点を合わせる習性がありますね。

 もう一つの問題は、効率性や生産性や能率や達成率などを強く求められて、たとえば部下が働かなければ成果を出せないから首がすげ替えられるといったような、職位が上がるほど心配事が増える仕組みがあることです。地位や給料が高くて傍目には羨ましく見える場合でも、その人自身は、常に不安から逃れることができない。

 そういう意味では、私たちは、誰もが自分を被害者だと思ってしまう社会に住んでいるのです。
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