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取り戻せ、日本を。
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政治・社会
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第一章 もう一度、「美しい国へ」

『取り戻せ、日本を。』
[著]渡部昇一 [発行]PHP研究所


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第二次安倍内閣に課せられた本来の使命とは


 平成二十四年十二月二十六日、自由民主党の圧勝となった先の衆議院選挙を受けて、特別国会が召集され、衆議院・参議院両院の本会議で内閣総理大臣の指名選挙が行なわれた結果、自民党の安倍晋三総裁が、第九十六代の総理大臣に選出されました。

 ご存知のとおり、安倍さんは第九十代の総理大臣を務めましたが、志半ばで退陣しました。一度、総理を務めた方が再び総理に選出されるのは、戦後では昭和二十三年の吉田茂元総理大臣以来、六十四年ぶりの二人目だそうです。

 特別国会での指名を受け、安倍さんは総理大臣官邸に入り、連立を組む公明党の山口那津男代表と党首会談を行なったうえで、組閣本部を設置して閣僚人事を行ない、菅義偉(すがよしひで)・内閣官房長官が閣僚名簿を発表しました。そして、二十六日夜、皇居での総理大臣の親任式と閣僚の認証式を経て、第二次安倍内閣が正式に発足しました。

 安倍総理は、第二次安倍内閣が発足した十二月二十六日の夜に開かれた初閣議で、自らが本部長を務め、全閣僚をメンバーとする「日本経済再生本部」を新たに設けることを決めました。そのうえで、景気を浮揚させるべく、平成二十四年度の補正予算案の編成に向けて、緊急経済対策を早急に取りまとめるよう指示しました。
「デフレ脱却が、われわれの政権に課せられた使命だ」――安倍総理ご自身が初の記者会見で、そう述べています。補正予算案の財源確保のため、公共事業に建設国債を発行したうえで、赤字国債の追加発行も辞さない構えです。民主党政権では開かれなかった「経済財政諮問(しもん)会議」を再開し、「日本経済再生本部」とともに司令塔と位置づけ、官邸主導で経済・財政運営を進める方針を打ち出しました。

 たしかに「デフレ脱却」は当面の緊急かつ重要な政策課題でしょう。民主党政権下での無為無策とも評し得る政治から、脱却しなければなりません。ただ同時に、忘れてならないことがあります。「脱却」すべきは、デフレだけではないのです。
「戦後レジームからの脱却」――かつて第一次安倍政権が掲げた、このゴールをけっして忘れてはなりません。「デフレ脱却」は、あくまでも、そのゴールに到達するための通過点にすぎません。目的を達成するための、当面の目標にすぎないのです。戦後レジームからの脱却こそ、安倍政権に課せられた本来の使命ではないでしょうか。

 はたして、安倍さん自身は、どう考えているのでしょうか。その答えを、官邸で開かれた総理就任後の初会見から探ってみましょう。
「今回の総選挙の中において、全国を遊説(ゆうぜい)で回りながら、国民からの期待として、この政治の混乱と停滞に一日も早く終止符を打ってもらいたい、そういうひしひしとした期待を感じました。一方、まだまだわが党に対して、完全に信頼が戻ってきているわけではない、政治全般に対する国民の厳しい目が続いていることを実感いたしました。その中で、内閣を発足させ、一日も早く結果を出していくことで信頼を重ねていきたい、信頼を得ていきたい、そういう緊張感で今いっぱいであります」

次世代を担うリーダー候補が入閣


 総選挙で圧勝した与党の総裁でありながら、どこにも浮かれた感じは見えません。それどころか、悲壮なまでの「緊張感」と決意がにじんでいるように感じます。閣僚人事の狙いについては、こう述べています。
「過去を振り返っても、あるいは前政権を批判しても、今現在、私たちが直面している危機、課題が解決されるわけではありません。我々は過去を振り切り、今から未来に向かって力強く第一歩を踏み出していきたい、こう考えています。国家、国民のために目前の危機を打ち破っていくという覚悟において、本日、危機突破内閣を組織いたしました。総裁や代表経験者あるいは次世代を担うリーダー候補に入閣をしていただきました。人物重視、実力重視の人事を行ないました。危機突破のために、十分にその力を発揮していただきたいと思います」

 けっして大言壮語ではないでしょう。実際、谷垣禎一・前総裁や麻生太郎・元総理が入閣しました。日本では珍しい人事です。国家公安委員会委員長(兼拉致問題担当、国土強靭化担当、内閣府特命担当大臣〈防災〉)に抜擢された古屋圭司さんなど「次世代を担うリーダー候補」も相当数、入閣しました。たしかに「人物重視・実力重視の人事」ではないかと思います。

 なかでも私が注目したのが、行政改革担当、公務員制度改革担当、クールジャパン戦略担当、再チャレンジ担当、内閣府特命担当大臣(規制改革)と、大きな役割だけでも五つもの重責を担うことになった稲田朋美(ともみ)さん(衆議院議員)の入閣です。当選三回の若手であり、「次世代を担うリーダー候補」のお一人と評して間違いないでしょう。

 ご存知の方も少なくないでしょうが、平成二十三年夏には、竹島に近い鬱陵島(うつりようとう)を視察しようとしたところ、韓国政府から入国を拒否された経緯もあります。
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