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取り戻せ、日本を。
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政治・社会
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第四章 憲法が生まれ変わる日

『取り戻せ、日本を。』
[著]渡部昇一 [発行]PHP研究所


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野田佳彦代議士の正論と変節


 私は民主党に対して厳しいことを指摘していますが、正直に申し上げれば、野田佳彦さんには多少、期待していたのです。

 彼も、野党時代までは、しっかりした主張をしていました。民主党の代表に、日本の総理大臣になるまでは立派でした。

 実際、財務大臣当時の記者会見で「A級戦犯は戦争犯罪人ではない」とも明言していました。野党時代には、自民党政府への質問主意書で、こう述べていました。
《サンフランシスコ講和条約第十一条の手続きに基づき、関係十一カ国の同意のもと、「A級戦犯」は昭和三十一年に赦免(しやめん)され釈放されている。刑罰が終了した時点で受刑者の罪は消滅するというのが近代法の理念である。

 したがって、極東国際軍事裁判所が「A級戦犯」を戦争犯罪人として裁いたとしても、その関係諸国は、昭和三十一年以前に処刑された、あるいは獄中死したものも含めた「A級戦犯」の罪はすでに(つぐな)われていると認めているのであって、「A級戦犯」を現在においても、あたかも犯罪人のごとくに扱うことは、国際的合意に反すると同時に「A級戦犯」として刑に服した人々の人権侵害となる。

 政府は、内閣総理大臣の靖国参拝が国際的に非難される根拠がないことを示すために、また、「A級戦犯」として刑に服した人々の人権を擁護するためにも、日本が受諾したのが、極東国際軍事裁判所の「諸判決」「裁判の効果」なのか、あるいは「裁判」なのかを、あらためて明確にするとともに、「A級戦犯」の現在の法的地位を再確認し、国民ならびに国際社会に対して顕示する責任を有している。また、同じ趣旨から、「全国戦没者追悼式」をはじめとする追悼行為の位置づけも明確にする責任がある》

 失礼ながら民主党議員とは思えない、立派な正論です。よく引き合いに出される『民主の敵』(新潮新書)という自著のなかでも、こう明記されています。
「問題は、集団的自衛権です。政府見解としては、集団的自衛権は保持しているけれども、憲法上、それは行使できないということになっています。これを踏み越えることができるどうかが一番の肝です」「やはり、実行部隊としての自衛隊をきっちりと憲法の中で位置づけなければいけません。いつまでたってもぬえのような存在にしてはならないのです」

 その他、真っ当な指摘や主張が盛り沢山でした。

「市民運動家」の正体とは


 こうした正論を述べていた野田さんが、政権をとったとたん、総理になったとたん、「反日」に変わったわけです。

 それも、以前までの主張を封印したばかりか、「時計の針を戦前にまで戻すのか」という不適切な表現で、安倍自民党が掲げた「国防軍」へ向けた憲法改正の主張を批判しました。「自衛隊をきっちりと憲法の中で位置づけなければいけません」と明記していた野田佳彦さん、その人が……。

 やはり、民主党政権自体が日本の政権ではなかったということなのかもしれません。

 ようやく、売国的な政権は幕を閉じました。とても喜ばしいことです。ただ、ここで改めて、民主党政権にとどめを刺しておく必要があるでしょう。

 振り返れば、かつての学生運動にしても、とどめを刺さなかったのが失敗でした。安保闘争の後、ソ連が崩壊し、毛沢東(もうたくとう)が死に、小平(とうしようへい)が改革開放路線を始め、かつて学生運動に興じた連中もやることがなくなり、一見、大人しくなりました。

 正直に申し上げれば、われわれも油断していたのでしょう。連中があれでクシャンとなったと思ったのです。

 ところが、彼らは往年、学生運動から市民運動に転じました。意識的に「国民」という言葉を使わず、「市民」と言いながら政権をとったわけです。その象徴が「市民運動家」だった菅直人さんの内閣でしょう。
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