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取り戻せ、日本を。
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政治・社会
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第七章 国家戦略を支えるエネルギー問題

『取り戻せ、日本を。』
[著]渡部昇一 [発行]PHP研究所


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岸信介のとてつもない功績


 平成二十一年衆院選の大敗北から三年三カ月。一時期は存在感を失っていた自民党でしたが、ようやくスポットライトが当たりました。いま、その中心にいるのが、安倍晋三総理です。かつて安倍さんが行なおうとしながらも為しえなかったこと。日本政治を壊滅的な状況に陥れた民主党政治に言及しながら、歴史的な視点を踏まえ、第二次安倍内閣を待ち受ける難題を明らかにしてみましょう。

 戦後、日本では長らく自民党政権が続きましたが、なかでも重要な役割を担ったのは、やはり岸信介内閣でしょう。

 当時、日米安全保障条約の改定をめぐって、国家がひっくり返るほどの混乱が生じました。津波のようなデモ隊が連日、国会議事堂に押し寄せるなかで、一歩も退くことなく、岸総理は昭和三十五年、安保改定を行なったのです。彼の構築した枠組みのなかで、その後の日本の安全保障は担保(たんぽ)されました。その功績はとてつもなく大きいと評してよいでしょう。

 岸は戦後、「A級戦犯」容疑者となりますが、不起訴となって公職追放されました。公職追放は昭和二十七年に解除され、政界に復帰しますが、じつはその直前、岸は西ドイツを訪問しています。

 戦勝国のアメリカではなく、西ドイツを選んだのが、岸の政治センスの優れたところでしょう。当時の西ドイツは奇跡的な復興を遂げていました。

 私は昭和三十年に西ドイツに留学しましたが、このころの東京はバラックだらけで、大学寮も、冬は外と同じくらい寒く、夏は外よりも暑かったのです。トイレや洗面所は別の建物。雨の夜は大変でした。ところが、西ドイツは街中が廃墟になったにもかかわらず、そのころは再建が進み、学生寮でさえ、セントラルヒーティングが行き渡っていたのです。

 当時の西ドイツでは、アデナウアー初代連邦首相が圧倒的な支持を受けていました。私は知人の家を訪ねたとき、普及しはじめたばかりのテレビで彼の演説を聞きました。

 アデナウアー首相はこのとき、三つの方針を示しました。

 「アメリカと足並みを揃える」

 「共産主義とは妥協しない」

 「統制経済をやめて自由主義経済を採用する」

 のちの岸首相も、アデナウアーとまったく同じ方針をとりました。日米新安保条約を結び、共産主義とは相いれず、統制経済を次から次へと解除したのです。

 その枠組みのなかで、その後の池田内閣、佐藤内閣は復興に専心し、世界史の奇跡とも言われるような経済復興を成し遂げ、日本は世界第二の経済大国に躍り出るのです。

第一次安倍政権の業績


 岸内閣の誕生から約半世紀。「戦後レジームからの脱却」を掲げて、岸の孫に当たる安倍晋三総裁が総理に就任しました。いまの話ではなく、第一次安倍政権の話です。

 振り返れば、安倍総理は、きわめて短期間で次々と新政策を打ち出しました。

 平成十八年十二月には、改正教育基本法を成立させ、廃止された教育勅語に代わる愛国心や伝統の尊重といった道徳面の強化を実現しました。
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