どんな「問題」がもちあがろうと、それになんの興味も示さず、まったく無縁に生きていくことはできる。だが、ある「問題」と自分が

がれるとしたら、それはいかにして可能なのか。いいかえると、わたしたちはいかにして自分(一階)と、社会や世界(二階)を

ぐことができるのか。
自分が社会に

がれるということについて、加藤典洋はこのようにいっている。
いまの若い人は戦争の話など聞かされると、「オレは関係ないよ」と思っているんですね。「オレは関係ないよ」と思っているから、何も発言しないんです。でも「オレは関係ないよ」といったん言えば、その発語は、次の「では、どうであれば関係が生じるか」という問いを呼ぶ。