元東京工業大学の教授だった森政弘著『「非まじめ」のすすめ』(講談社文庫)によると、「まじめ」の弊害にはつぎのようなものがあるという。

一面的なものの見方・考え方しかできない。

理由・目的がないと動かない。それから外れることを嫌う。
曖昧さを許容できない。

けっして間違ってはならないという
頑なな姿勢。失敗をおそれる。

まじめは狭い。発展性がなく、すぐ袋小路につきあたる。
ようするに
子定規、固定観念、慎重居士、小心。こんなところか。森はいろいろな例をあげながら、「まじめ」の硬直性を指摘している。かれの要旨を一言でいうと、

の「まじめはまちがいではないが、狭い」ということに集約される。