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[新訳]孫子
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生き方・教養
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第6篇 虚実

『[新訳]孫子』
[訳]兵頭二十八 [発行]PHP研究所


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孫子いわく

 およそ、先に戦場に展開して、敵をまちうけている部隊は、ピクニック気分です。

 しかし、後からそこへかけつける部隊は、ヘトヘトに消耗しております。

 これが実と虚の第一の意味です。

兵頭いわく

 銀雀山の竹簡では、こののタイトルが「虚実」ではなく「実虚」になっていたそうです。しかも冒頭の文には「孫子曰」がなくて、いきなり「実虚とは……」で始まる。かなり、即物的な解説だったようなのです。要するに、給養も充分で元気あふれる部隊は「実」なるコンディションであり、人馬の消耗した部隊は気勢もあがらず「虚」なるコンディションである、といっていた。

 しかしこのに集められた一連の戦理はもっと及ぶ範囲が深く広いので、曹操が編集の手を加え、読者の想像力をヨリ喚起するようにタイトルを倒置したものが、流行本となったのでしょう。

 もしこのの冒頭を「孫子曰」に書き換えたのが曹操だったのだとすれば、魏武曹操もまた幾十人の「孫子」の仲間に入ったと申せましょう。


 合戦のとくいな者は、こちらの思うように、敵部隊を動かしたり、止まらせたりします。

 けっして、敵のもくろみどおりに、こちらがいやおうなく動かされたり止まらされたりすることが、ないのです。


 敵にあることをさせようと思ったら、敵をして、そのようにするのがまさに得策であると、誤断をさせなければなりません。

 敵にあることをさせたくなければ、そうするのは危険であり不利であり高くつくと、敵をして判断をさせなくてはなりません。

兵頭いわく

 夕暮れの山の中に旧500円硬貨がたくさん散らばり落ちているのを見つけた旅人は、わざわざ道草をしても拾おうとするのではないでしょうか。しかし、いくつかを手にとって眺めたらそれは500ウォン硬貨だったと分かれば、拾うのをやめるでしょう。そこへ誰かが声をかけ、「古い自動販売機は旧500円と500ウォン硬貨との識別ができないから、釣り銭詐欺ができるよ」とそそのかせば、旅人はまた拾う気になるかもしれません。が、そこに別な人が声をかけ、「この辺りにそんな古い自動販売機はもうなく、はるか遠くの町まで行けばあるけれども、そこは監視カメラで見張られているだろうよ」と教えれば、くたびれていて目的地にも急ぎたいその旅人は、損得を考えて500ウォン硬貨を顧みないでしょう。
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