孫子いわく
およそ、我が利用して敵を攻め苛む火炎の効果にも、いくつかがあります。
まず、敵の散兵や警備兵や宿営所を焼き立てる。
また、敵の小部隊がかきあつめようとした村落の糧秣を焼いてしまう。
また、敵部隊に付随する、カバー付きの荷車の列を焼いてしまう。
また、敵部隊が依存する、都市に属する補給倉庫を燃やしてしまう。
また、敵部隊の攻城用の機械(設備)や、後方連絡線上の橋梁、崖際の桟道(かけはし)を焼き落としてしまう。
いずれにしても火は人工的に起こさなければならぬものです。
火の気のないところで火を発生させるには、とうぜん、そのための道具が必要です。
火攻めは、狙うによい時があります。また火勢を猛烈にしやすい日があります。
大気や地表が乾燥していないと、着火にも延焼にも不都合です。
そのうえでさらに、火の粉を広範囲に飛ばす風が起きることが願わしい。