読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-2
kiji
0
0
1174393
0
獣神サンダー・ライガー自伝(上)
2
0
0
0
0
0
0
趣味
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
Chapter.10 90年代後半の新日本ジュニア

『獣神サンダー・ライガー自伝(上)』
[著]獣神サンダー・ライガー [発行]イースト・プレス


読了目安時間:21分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ



2年越しのグレート・ムタ戦


──961020日、ライガー選手は神戸ワールド記念ホールでグレート・ムタとのドリームマッチに臨みます。この一戦は当初、94年9月26日に同じ会場で行なわれるはずだったのが、ライガー選手の負傷欠場により流れていたので、2年越しでの実現となりました。


 あのムタ戦はちょっと、いつもと違う心持ちだったんですよ。ようやく実現するっていうのもあったし、ムタの世界観にどう立ち向かおうというところで、いつもとは違うヨソ行きのライガーだったというか。

──試合中、ライガー選手はムタにマスクを破られますが、その下はおどろおどろしいペイントが施されていて、いわゆる“鬼神ライガー”の姿となり、相手のお株を奪う毒霧攻撃を見せました。


 そこは相手がムタの時点でどんなことをやられたっておかしくないですから、目には目をってことですよね。そのあとに僕、リングの設営作業に使う先の尖った鉄の器具を手にしたんですよ。で、場外の長机をコーナーに設置して、そこにムタを固定して飛びかかったら、避けられてキレイに机にブッ刺さって。まあ、あとになって「一歩間違えたら大惨事だったな」って思いましたけど(笑)。僕は昔から“瞬間湯沸かし器”って言われてましたけど、入り込みすぎると見境なくなるんだなって改めて自覚しました。

──あのときのライガー選手はマスクを破られた直後から暴走ファイトに転じましたが、普段とは違うスイッチが入ったというか。


 まず、マスクを破られたことで視界が広がって、ヘンな開放感があったのを覚えてるんですよ。でも、錯乱状態ではあるんだけど、どこか冷静な自分もいたというか。なんにせよ、ムタだったからこその試合だと思いますね。ムタはムタで、自分の世界に入り込んでるわけじゃないですか? 結局、あの試合はどっちが自分の世界に入り込めるかっていう試合だったんですよ。ムタっていうのは日米を股にかけて活躍し、人気もバツグンだった。あの試合はそんなムタのキャラクターに飲み込まれたら終わりだし、そこを普段とは違うライガーでどう引っくり返すかっていうのがテーマで。僕も試合前はかなりワクワクしてましたしね!

──たしかに試合結果こそムタが毒霧からのムーンサルトプレスで勝利しましたが、ライガー選手もインパクトで引けを取らなかったというか。ライガー選手は特撮好きで知られていますが、ああいう鬼神の姿というのは自分が観てきたものの影響もありますか?


 ああ、それはあると思いますよ! もともと、僕はウルトラマンだったら怪獣、仮面ライダーだったら怪人とか悪役の造形に惹かれることが多かったので。そもそも僕らが子どもの頃って、男の子は特撮好きになるか、戦車や飛行機とかリアルなものに魅力を感じるか、どっちかだったんですよね。

──ライガー選手といえば若手時代からガレージキット(組み立て式の模型の一種)が趣味で、寮の部屋もさまざまな怪獣で囲まれていて。


 でも、ガレキを作り出したのは新日本に入ってからなんですよ。たまたま、蔵前国技館に行くときにおもちゃ問屋があって、子どもの頃に好きだった怪獣が並んでいるのを見たら、そこからなんか子ども心を思い出したというか、火がついちゃって(笑)。ウチは裕福じゃなかったのでライダーベルトは買えなかったけど、ライダースナックのカードは集めていたので、そういう感じで気づいたらガレキもコレクションが増えていったというか。

──鬼神もそういう素養が土台になって創造されたんですね。


 あれは我ながら夜道で出くわしたくない不気味さだったと思いますよ。よく、ムタがべつの試合なんかのときに、ペイントしながら変身していく過程を見てたんですけど、徐々に近寄りがたい雰囲気になっていくわけですよ。目なんかギョロついて気持ち悪かったし。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:8694文字/本文:10261文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次