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清く美しい流れ
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生き方・教養
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1 精神的満足の深み

『清く美しい流れ』
[著]田口佳史 [発行]PHP研究所


読了目安時間:14分
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◎貧しくとも不満のない暮らし

 江戸時代はいわゆる「鎖国」政策がとられていましたが、幕末には多くの外国人が日本を訪れました。明治になると、外交官や、俗に「お雇い外国人」といわれた技術や学問の指導者など、長期滞在する人々も現れます。彼らの書いた日記や旅行記、印象記などは、当時の日本がどんな様子であったのかを知る手がかりになります。彼らの母国は千差万別で生活習慣や風習も相違しているにもかかわらず、彼らの感想には次のような共通点があります。
「大多数の日本人が住んでいる住居は、自分たちの国のそれと比べれば、実に貧相なものである。食事も簡素で、着用している衣服も質素なものだ。しかし、貧しさに伴う不潔さや(きたな)さは一切ない。家の中は整然と片づけられ、清潔に保たれている。家の周囲や道路も、ゴミ一つなく掃き清められている。衣服も質素だがこざっぱりとして洗いたてのようだし、贅沢な食べ物はないが、野菜は旨く炊いてあり魚は新鮮で美味しそうだ。どこでどんな人に出会っても、目を合わすとニッコリと微笑んで迎えてくれる。とにかく礼儀正しい民族で、親切な人が多い。不機嫌でむっつりした顔にはまず出会わない。みんな上機嫌でよく笑う陽気な人たちだ」

 当時の外国人の目には、「日本人は、貧しくはあっても、健康的で、明るく、不満なく暮らしている」と映っていたのです。これが当時の日本を端的に表わしていると考えてよいでしょう。

 貧しいという要素と、幸福ではないということは、当時の日本人にとってはイコールではなかった。生活が貧しい、だから不満だ、だから不幸だということにはならなかったのです。
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