ところで、庭園は人間の技術と自然のジョイントの成果であり、建築術と造園術との産物である。そして、庭園史においては、庭園をおおまかに建築式庭園と風景式庭園の二つに分けることが多い。秩序と無秩序、シンメトリーと非シンメトリー、幾何学と自然との対立である。
庭園史の大きなターニング・ポイントは、十七世紀の終わりから十八世紀の初めにかけてと言われているが、その頃、庭園のトレンドはそれまで流行していた人工的な建築式庭園から、自然を生かした絵画的な風景式庭園へと移っていった。この風景式庭園の代表的な例として、ル・ロシェとキュー植物園をあげることができる。