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カラー写真・決定版 第二次世界大戦「戦闘機」列伝
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第2章 アメリカの戦闘機

『カラー写真・決定版 第二次世界大戦「戦闘機」列伝』
[著]三野正洋 [発行]PHP研究所


読了目安時間:22分
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陸軍機の総論 驚くべき生産力と先見の明




 動力付き飛行機を発明したアメリカであったが、その後の発達の度合いでは、ヨーロッパの国々に大きく遅れてしまっていた。なにしろ1914年から始まった第一次世界大戦の後半から参戦したものの、この状況が少なからず障害となった。航空戦に介入しようにも、第一線に投入できる性能を持った戦闘機がなかったのである。仕方なしにアメリカは、フランスからニューポールなどを借りて戦わざるを得なかった。


 しかしこの反省から、大戦が終わると、同国は航空技術の向上に力を注ぐ。


 その努力は実を結び、ヨーロッパで次の大戦が勃発する頃には、世界で最高の性能を持つ軍用機を開発、配備していく。たとえば、4発の大型機は、列強7か国(アメリカ、イギリス、フランス、ソ連、ドイツ、イタリア、日本)を見回しても米英以外はものにできずに終わっている。もちろん少数機は製造できたが、有力な戦力として育てるまでには至らなかった。


 このような大型機だけではなく、小型の戦闘機、中型の攻撃機までアメリカは分野を問わず優秀な航空機を誕生させる。


 さらに驚くべきは生産量で、戦闘機だけを数えても大戦中には軽く10万機を超えている。この数は、いわゆる枢軸側のドイツ、日本、イタリアの総計の1・5倍に当る。


 またB‐172429といった4発機の生産数はあわせて4万機! 資材の重量から考えると、戦闘機に換算して20万機となる。戦前に枢軸側の指導者が予想だにしなかったアメリカの国力であり、前述の3か国が力をあわせても、この大国には太刀打ちできなかったのではあるまいか。


 そのうえ戦闘機についても、同国には先見の明があった。この一例として複座、3座の双発戦闘機を開発しなかった点を挙げておこう。


 鈍重にならざるを得ないこの種の双発機は、どのように考えても爆撃機の護衛には役に立たない。また本土が戦略爆撃にさらされる可能性など考えられない、という2点から、アメリカが、この機種に手を出さなかったのは賢明であった。


 ひとつ問題点を指摘するならば、日本と同様、空軍を独立させずに大戦に突入したところであろうか。陸軍航空隊のまま戦い、空軍を設立したのは1947年9月18日である。なおこの国の海兵隊は、海軍から独立した航空部隊を運用している。


1:カーチスP‐36──不運な戦闘機



 紺と黄色の機体に白い星印、そしてその中央に赤い丸。おもちゃのように可愛らしい小さな戦闘機が、大戦前の主力機ボーイングP‐26であった。その後、低翼単葉、引き込み脚、密閉風防の近代的な戦闘機が生まれたが、これがカーチスP‐36である。本機のエンジン出力は零戦を上回る1200馬力で、誕生すると同時に大量生産が始まった。


 それらは戦雲急を告げるヨーロッパに輸出され、ホーク75、モホーク1~4型などと呼ばれた。行先はノルウェー、フランス、イギリスであった。


 フランスでは戦争が始まると、実戦に登場し、Bf109を撃墜している。しかし同国空軍の不手際から、地上で撃破されることが多かった。


 さらに太平洋のハワイに送られた40機のP‐36は、日本軍の真珠湾攻撃のさい、これまた地上で破壊されている。


 データ表、図面から判断する限り、この戦闘機は決して駄作ではなく、それなりに活躍してもおかしくはなかった。重量的に過大とはいえ、その分、武装は強力で、使い方によっては充分役立ったと思われる。


 しかしヨーロッパ、アジアにおける緒戦であっけなく消耗してしまい、あくまで不運な戦闘機だったと言うべきであろう。


2:ベルP‐39エアラコブラ、P‐63キングコブラ──アメリカ生まれの“毒蛇”



 P‐39、そしてエンジン出力を向上させたP‐63キングコブラ戦闘機は、構造的に見る限り非常に興味深い。発動機を操縦席の後方に置き、延長軸でプロペラを駆動する。

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