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5%の人を動かせば仕事はうまくいく
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ビジネス
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1 テキパキ型の上司が優れているとは限らない

『5%の人を動かせば仕事はうまくいく』
[著]長谷川和廣 [発行]すばる舎


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 最近、マネジメントの世界では、「(こう)()より(せっ)(そく)」(うまくても遅い〈巧遅〉より、少々下手でも速い〈拙速〉ほうがいい)がキーワードのひとつになっています。これは、正確さを求めて判断のスピードを鈍らせるより、とにかくスピード重視で判断して、もし間違っていたら軌道修正すればいい、という考え方です。

 長く企業経営に携わってきた者としては、この考え方の重要性は身に染みてわかっているつもりです。市場のニーズは目まぐるしく変化します。先月まで売れていた商品が、消費者の嗜好が変わって突然売れなくなったというケースも日常茶飯事です。企業側もそれに合わせて迅速な判断をしていかないと、すぐに時代に取り残されてしまいます。

 ただ、何でもかんでもスピード重視という最近の傾向は、いかがなものでしょうか。

 速さを追い求めることも大切ですが、私はマネジメントのすべてのシーンでスピードを重視すべきだとは思いません。たとえば人のマネジメントでは、むしろ「拙速より巧遅」のほうが効果的なはずです。

 テキパキと指示を出すが、正確さを欠いて何度も指示の内容を変更する上司(拙速タイプ)と、指示の内容は正確だが、タイミングが遅い上司(巧遅タイプ)。上役として、どちらの上司のほうが動きやすいのか、部下の立場になって考えてみましょう。

 拙速タイプの上司の指示は、いまいち信用ができません。上司の言うとおりに動いても、状況が変化するたびに方針を変更されて、いままでやってきたことをドブに捨てるハメになる――。そう考えると、目の前の仕事にも力が入りません。どうせ無駄になるなら真面目にやるだけ損だという考えが、どうしても頭に浮かんでしまうのです。

 無駄になるだけなら、まだいいほうでしょう。意見を180度転換した上司が、また気を変えて意見を180度転換。回りまわって、結局は一度捨てたはずの仕事にまた取り組むことになった……。

 これではやる気が湧くはずもありません。いくら迅速な決断ができても、方針がころころ変わる上司には、部下もついていけないのです。

 一方、巧遅タイプの上司はどうでしょうか。

 じつはこのタイプの上司も褒められたものではありません。いますぐ指示を出してくれればこちらも動けるのに、判断が遅いため動くに動けない。これでは部下もフラストレーションが溜まります。

 ただ、決断が一度下されたら、後は迷うことなく一直線に進めます。判断は正しいのだから、自分の仕事が無駄になることはない。それがわかっていれば、目の前の仕事にも全力で取り組めるのです。

 こうやって比べてみると、部下が信じてついていくのは、拙速よりも巧遅タイプの上司のほうだとわかります。マネジメントでスピードを重視するのはいいことですが、少なくとも部下のマネジメントにおいては、スピードより正確さを重視すべきなのです。

 部下を動かすとき、判断する自信がないのに、焦って指示を出してしまうという人は要注意です。
「あの人の指示を聞いても、どうせまた、骨折り損のくたびれ儲けに違いない」

 このように思われていたら、結果的に指示が正しかったとしても、望むようなパフォーマンスは発揮してもらえません。たとえ少々スピードが鈍っても、
「あの人の指示なら信頼できる」

 と思ってもらえるような判断を下す。それが部下を上手に導くコツです。

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