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3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」成功への道
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ビジネス
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第3章 構想の作り方

『3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」成功への道』
[著]三宅孝之 [著] 島崎崇 [発行]PHP研究所


読了目安時間:24分
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◎そもそも「構想」とは何か?



 前作『3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」戦略』においては、社会的課題から構想として切り取ることで、新たな巨大事業を生み出すというコンセプトをお伝えした。妄想(アイデア)と構想の違いや、法令を含むルールを変えるパワーを持つ構想の重要性については、想像を遙かに超える強い共感をいただいた。


 本章では、構想をどうやって生み出すのかについて、やや哲学的な部分にも踏み込みつつ解説したい。



 まずは、ビジネスプロデュースにおける構想の定義から始めよう。

●どの社会的課題を切り取って解決するのかが明確な取り組みになっていること。

●その解決による社会的なインパクトが、市場規模(できれば事業規模)として概算されていること。

●各プレイヤーのビジネスモデル(役割、付加価値、金の流れ)が、ある程度の相互関係を持ちながら、全体としての整合性を満たした形で表現されていること。


 ただの思いつきでもなく、期待できる市場規模がある程度概算され、関係するプレイヤーの当たりも何となくついていて、しかも社会的課題の解決になっているものが構想というわけだ。


◎構想構築の例~橋梁検査の例から



 実際の例をもとに、構想構築のイメージをつかんでみたい。


 かつて、とある大企業と議論している際に、橋梁検査の実証実験に取り組んでいるという話があった。聞くと、国が橋梁検査をより効率的にできる技術を探していて、キーワードはドローンだという。


 世の中でドローンは大きな話題になっているが、無人のドローンで橋梁検査ができるのは画期的なので、ドローンを使った検査システムの実証をするのだという。その会社の技術は、ドローン本体とは直接関係はないところでの参加だったが、どうやら他社が担当する肝心のドローンが風で飛ばされて実験が中止になったらしく、その先の実験が進まずに困っているので何とかならないだろうか、という話だった。


 確かにドローンの話は面白いが、国が自ら実証実験をするということは、何か大きな社会的課題に取り組もうとしていることは明らかだ。そもそも何が課題でどのくらい深刻なのだろうか、本当にドローンが大事なのかと疑問に思った私たちは、国土交通省に出掛けていった。



 国交省のキーパーソンに教えてもらったことは、次のような話であった。

●日本のインフラは、ざっくり言うと、ストックベースでトータル約八〇〇兆円分ある。

●そのうち五〇〇兆円が道路、一〇〇兆円がトンネル、一〇〇兆円が橋梁(要するに橋)、残り一〇〇兆円がその他となっている。

●道路とトンネルは一旦作るとほぼ半永久的に使える(一部のトンネルでは例外もあったが、あくまでも例外)が、橋梁は何のメンテナンスもしないと五十年で落ちる。

●一方、橋梁もメンテナンスをきちんとすれば百年もつ。つまり、一〇〇兆円分のインフラがあと五十年間延長して使えるようになる計算となるので、メンテナンスは年二兆円分の価値に相当する。

●これからは新しいインフラを作る話はあまりなく、むしろメンテの予算が大きくなってくるので、国交省の政策資源もそちらに大きくシフトしていく。

●ところがその橋梁劣化のメカニズムや検査手法は、意外なほど未知な部分が多く、いつどのように橋が落ちるかは、実際に起こってみないと分からない。

●もちろん、しっかり検査がなされると、ある程度の対応策はあるが、その検査もエキスパートの検査員が近接で目視で確認してようやく分かるという難しさらしく、法令でも目視確認を義務づけている。

●しかし、現実にはその検査員が足りない、またはコストがかかるので、何か良い方法を模索したい。

●そこで橋梁検査の実証予算を用意し、ドローンも含めて色々なやり方を試そうとしている。


 案の定、ドローンは手段の一つに過ぎず、むしろドローンが風で飛ばされる事例が多発したために、当時の国交省は、「実証はドローン以外で進めたい」というほどトラウマになっていた。



 それにしても年間二兆円というのは大きい。橋の数は全国で約七〇万橋もあり、二〇二三年にはその四三%の橋が建設後五十年を超えるそうだ。


 要するに、橋梁においても人間と同じく、少子高齢化が社会問題になっており、早期検査を経てメンテをして医療費を減らすという意味では、人間の対策と全く同じだ。



 さらに議論をしていくと、悩みはもっと深くて、

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