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3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」成功への道
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ビジネス
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第6章 ビジネスプロデュース推進上の落とし穴とその対処法

『3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」成功への道』
[著]三宅孝之 [著] 島崎崇 [発行]PHP研究所


読了目安時間:33分
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◎ビジネスプロデュース推進上の落とし穴はどこにあるか


「ビジネスプロデュース・ストーリー」はいかがだっただろうか。


 構想設計のダイナミズム、フックと回収エンジンに対する強みの活かし方、オープン・クローズ戦略などに加えて経営トップのコミットに至るまで、第1章から第4章までのエッセンスを可能な限り盛り込んでリアルな現場の再現にトライしたが、イメージは伝わっただろうか。


 そして、ビジネスプロデュース実現の道のりにおいては、経営トップのコミット以外でも、社内連携の難しさやKPIに関することなど、細かい落とし穴がいたるところにあるということも伝わったかと思う。


 本章では、その細かい落とし穴をいくつか取り上げ、その対処方法についてお話ししたい。



 まず、事業創造のステージ別に特に重視すべき落とし穴をまとめた図を見ていただきたい。



 ご覧の通り、責任主体がマネジメントと現場(推進チーム)で入り組んでいる。ビジネスプロデュースは、構造的にマネジメントと現場が二人三脚のようになって進めないとうまくいかないものであり、これがビジネスプロデュース推進の難易度を上げている要因でもある。



 ステージ別に見ていくと、構想~戦略のステージでの最初の落とし穴が、「推進チームの編成」である。ビジネスプロデューサーとして、どういう人が向いているのか、チームメンバーはどう構成すべきかなどについて解説する。「構想策定スキル不足」については、第3章で解説済みなので、本章では割愛する。


 連携ステージでの落とし穴は、仲間づくりのスキル不足とルールづくりの欠落。仲間づくりには、上司や経営層との連携、社内他部署との連携、社外連携とある。このうち、実は最も難易度が高いのが、社内他部署との連携であり、これを中心に解説したい。


 法律を含めたルールづくりや、変えるための条件などについては、前作『3000億円の事業を生み出す「ビジネスプロデュース」戦略』を参考にされたい。


 実行ステージの落とし穴では、実行時のリーダー選定に少し触れつつ、主に忍耐マネジメントの欠落にフォーカスを当てて、KPI設定の仕方を中心にお話する。


◎構想~戦略のステージにおけるチーム編成について



 事業創造を行うに当たって一番多いのは、経営トップが「この人なら事業創造ができる」と見込んだ人材を呼び出し、任命するパターンだろう。役員クラスが新規事業担当役員として任命されるケースもあるし、部長クラスを任命することもある。


 ここで、「誰を選ぶのか」が問題になるわけだが、創業社長のように、自らが事業創造を行い成功体験がある経営トップなら、成功に欠かせない要素も、頑張りところがどこかなども分かっており、それらの要素を持った人を選ぶことができるかもしれない。


 しかし、一般的には、そんなケースは滅多にない。また創業社長がいる恵まれた会社であっても、大企業の場合には「野性の勘」で責任者を選ばれるのも正直困る。


 変な奴に新規事業だと言って社内をかき回されるのは、既存事業を一生懸命やっている人間からみると迷惑以外のなにものでもない。大企業の事業創造は、アントレプレナーのように失敗したら自分の責任を取って終わりでは済まない。


 大企業において、事業創造で失敗した場合、その損失(うん)(ぬん)もそうだが、失敗した時の「社内での潰され方」がトラウマとなることが多い。失敗した担当者が(ひど)い目に遭い、その後に会社を辞めてしまったり、冷遇される結果となっていたりするのを見た社員が、新しい事業に関わることに恐怖を感じるようになるのだ。



 では、どんな人材なら、大企業でビジネスプロデュースを進められるのか。


 第5章の「ビジネスプロデュース・ストーリー」で黒川氏が発言している通り、一人ですべて満たすかどうかは横に置くと、その能力要素は五つに分解される。

〓アイデアを生み出す力(発想力)

●色々なものを見聞きするという行動力、何にでも興味を持つという資質をベースとし、自由で柔軟なアイデアを発想していく力。

〓色々な情報やアイデアを統合し、本質を整理し統合する力(示唆統合力)

●色々な情報から、それに溺れることなく本質を選びぬく選球眼を持つ。立体的な思考が得意で、そのための多くの知識や経験も背景となっている。

〓社内外の様々なネットワークを有し、多くの人と仲良くできる力(社交力)

●いわゆる社交性だが、単に多くの人と知り合いというだけでなく、相手に好かれるなど、活きたネットワークを作れる力。

〓自分の専門外の分野でも、深く掘っていって理解する力(深掘り力)

●先入観やプライドに邪魔されることなく、自分の知らないことを知らないと認めた上で、専門領域以外でも臆せず理解していける力。

〓パートナーの立ち位置を理解し、共感を得つつWin-Winを創造する力(Win-Win創造力)

●相手の立場や気持ちに立ち、共感を得ることができる。その上で双方のためになるような打ち手を発想できる力。



 〓〓のうち、ビジネスプロデューサー本人が備えておきたい力は、特に〓の示唆統合力、〓の社交力、〓のWin-Win創造力の三つである。


 ただし、〓の深掘り力が弱いと、〓のWin-Win創造力は機能しないし、できれば〓(発想力)もある程度はあった方が良い。



 〓〓の関係で言うと、ビジネスプロデューサー自らが、事業創造になり得るような大きなレベルのアイデアを豊富に出せる、つまり、発想力を自ら保有する必要は必ずしもなく、アイデアマンに話を聞き、アイデアをもらうことで進めることで十分可能だ。


 事業創造につながりそうな面白いアイデアを持ったアイデアマンは、大企業の企画部門にも意外に多い。新しいことが好きで、色々な新しい情報の収集にも余念がない。ただし「事業創造をやりぬこう」と思っておらず、「自分が持っている最新の情報を人に話したい」という人ではある。


 むしろビジネスプロデューサーとしては、こうしたアイデアの筋の良さ/悪さを理解できるセンスの方が求められる。

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