読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

12/21に全サービスをRenta!に統合します

(2021/12/6 追記)

犬耳書店は2021年12月21日に、姉妹店「Renta!(レンタ)」へ、全サービスを統合いたします。
詳しくはこちらでご確認ください。

0
100
kiji
0
0
1183429
0
心に訊く音楽、心に効く音楽
2
0
0
0
0
0
0
趣味
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
第6章 新しい出会いは、きっとある

『心に訊く音楽、心に効く音楽』
[著]高橋幸宏 [発行]PHP研究所


読了目安時間:19分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

スケッチ・ショウ 細野さんとの音楽作りの醍醐味


 最初は、細野(晴臣)さんが、「幸宏のアルバムをプロデュースするつもりで」ということで始まったんですが、途中から、「どうせなら、バンドにしちゃおう」ということになった。

 それが、スケッチ・ショウです。

 アルバム『オーディオ・スポンジ』には随分と時間がかかりました。7、8ヶ月の間、ずっとやっていた印象がある。「幸宏、好きにやってね」と言われて、「じゃあ、適当にやってますね」と、そういう感じで毎日進めていくんです。


 細野さんのスタジオだから、ぼくが帰ったあと、一人で何か手を加えてくれて、前日スタジオに残していったのとは全く違う曲になっていたりすることもありました。

 それが、細野さんとやることの醍醐味というか、これがなければ面白くないんです。

 ぼくがやっているそばで、こうやったほうが面白いぞとか、きっと、いろいろ考えているんだろうな、それを引っ張り出したいなと、ぼくが思うようになってからですね、スケッチ・ショウが少しずつ形になるようになったのは。

 例えば、ヨーロッパのエレクトロニカとか、フォークトロニカ(*1)とかに対する興味を、当時、細野さんもすごく持ってくれていたことを知った。だから、スケッチ・ショウのときは、プロデューサーをプロデュースしていたような不思議な感覚がありました。
「リズムとかは生の音のドラムは入れなくていい、そこらへんのノイズとかをサンプリングして、それにアコースティックな楽器を被せよう」とか、いろんなアイディアを二人で出し合いました。
『オーディオ・スポンジ』には、レコードのスクラッチ・ノイズみたいなのも入っています。特に、パーシー・フェイスの「夏の日の恋」のカバーでは、最後までずっとチリチリチリと、ノイズを入れたので、知り合いのミュージシャンにも、「あれはわざと入れているんだよね」と確認されたほどでした。

 まあ、いまではグリッチ・ノイズとか呼んでますが。当時は、それほど一般的ではなかった。そのノイズをリズムとして具体的に使うようになったのは、『トロニカ』というアルバムからです。フル・アルバムではなかったですが、ぼくは大好き。

 特に、この中の「エコー」と「クロノグラフ」の2曲は、エレクトロニカの流れの中での集大成というか、ぼくの中ではほぼやりきった満足感があります。ここでは、スウェーデン語もすごい重要な位置を占めていますね。たまたまとあるラジオ番組で知り合った、当時スウェーデン大使館にお務めだった柴岡千穂さんという女性に参加していただきました。

HASYMOコンサート後の教授の一言

『オーディオ・スポンジ』を聴いた教授(坂本龍一)から連絡がありました。
「今年聴いたアルバムの中で、たぶん世界でいちばん面白いアルバムだ」と。

 実は、アルバムのレコーディングに入る前に、教授も参加したいと連絡があって、3人で食事したんです。それで、「コード進行だけでもいいから、2曲くらい何か書いてよ」と頼んで、データで送ってくれたのが、あの中の「ワンダフル・トゥ・ミー」と「シュープリーム・シークレット」です。

 そうやって教授も顔を出すようになっていくうちに、スケッチ・ショウに彼を加えたヒューマン・オーディオ・スポンジとなり、それを経てHASYMOという名前になっていく。その間、スペインのバルセロナで開催されたソナー・フェスティバルや横浜でのチャリティ・コンサートに出演しました。

 特に、小児がんを抱える子供たちや家族の方たちを支援するパシフィコ横浜でのチャリティ・コンサート、スマイル・トゥギャザー・プロジェクトへの出演から、細野さんと教授の距離が急速に縮まった気がしますね。
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:7948文字/本文:9476文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次