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「うつ」は、ゆっくり治せばいい!
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1 「ストレス」と上手に付き合う

『「うつ」は、ゆっくり治せばいい!』
[著]小野一之 [発行]すばる舎


読了目安時間:5分
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◎「うつ」はストレスによって起こることが多い。
そのストレスとどう付き合うかも大切だ。

「ストレス」とは何だろう?

 うつ病がどういうものかの私なりの簡単な説明は、第2章でするとして、ここではまず、「ストレス」というものについて考えてみる。

 軽度か重度かはともかく、あなたがうつ病になったとしよう。このときいちばん大切なことは「休む」ことである。うつ病は、極論すれば「心の疲労」によって起こる。疲れた体を休めるのと同じで、疲れた心には休息を与えなければならない。

 しかし、熱があったり下痢をしていれば仕事を休めるが、「気分がすぐれなくて……」と会社を休むことはなかなかむずかしい。そこで、ひどくなる前に、「気分がすぐれなくなった要因」を取り除くことを考えてみよう。



 最も大きな要因は「ストレス」だろう。

 ストレスとはもともと物理学用語で、要するに「外圧(ストレッサー)」に反応して起こる物体などの「ひずみ」のことである。たとえば木製の板の上に重りを乗せると、板はゆがむ。重りが外圧で、

 ひずみがストレスである。ストレスとストレッサーは混同されて使われていることが多いようだが、あまり神経質に区別することもないだろう。

 よく、「私はストレスを感じやすい」と言うことがある。

 これは先の例でいうと、外圧(重り)に対する板の耐性が弱いということだ。だから板はすぐにゆがみ、心が苦しくなる。些細なことをストレスと感じているので、板は常にゆがんだままである。

 これがいわゆる「ストレスがたまった」状態である。
ストレスを取り除いてやればいいのだが……

 仮にストレス(正確にはストレッサー)によって一時的に板がゆがんだ状態になったとしても、重りをどけてやれば板は元に戻る。つまり、趣味などでストレスを解消してやるわけである。しかし重りを乗せたままだと板はゆがんだままである。

 板がゆがみ切って、もうこれ以上耐えられないという状態のときに、ちょっとしたストレスが加わると板は割れる。これが、緊急入院が必要なほど重篤なうつ病状態であり、時には自殺行動に至る。

 よく、「失恋が原因で……」などと自殺者の関係者が語ることがある。これは半分は正しいが、半分は間違っていると私は思っている。

 自殺した人はいろいろなことが原因で、「もうこれ以上ダメだ!」というところまで追いつめられていた。その最後の背中を押したのが「失恋」だったというケースは多い。

 要するに普段からストレスがたまらない状態にしておくこと──つまり、板をゆがませる重りをできる限り取り除く工夫や努力をしておくことが、うつ病の防止に役に立つのである。

 しかし、それがあっさりできるぐらいならうつにはならないだろう。うつ病になりやすい人は、「自分はダメだ」「なんてバカなんだ」……と、自分を追い込む。元気な人から見れば「自分を甘やかしているだけだよ」ということになるのだが、これはもう仕方がない。

 だから私は、「甘くて結構!」と思うことにしている。

 自分を責めるのがうつの大きな特徴だが、責めたところで何かが好転するわけではない。だったら開き直ってしまったほうがいい。それができなくても、「開き直ろうとする努力」だけはしてみよう。
ストレスを感じやすい人とは?

 ストレスを感じやすい性格というものがある。
□頑固、自己を守りたい人
□自己主張ができなくて、人の頼みを断りきれない
□心配性、取り越し苦労が多い
□気の優しい人
□生真面目な人
□完璧主義の人

 こういう人は、他の人なら軽く受け流す人間関係やトラブルが気になったり、挫折感を感じたりする。しかしこの6項目を見てもわかるように、実はストレスをためやすい人は、いわゆるいい人なのである。人を権力で押さえつけたりもしないし、人間関係に対しても真摯だ。いい加減な接し方をしない。

 だがそれは裏を返せば、常に自分が相手にどう思われているかが気になっているからでもある。
「何と思われようと気にならない」
「少々、悪いことをしてもバレなければいいさ……」

 といったタイプの人は、基本的にあまりうつ病にはならない。相手に合わせようとするから自分の意見を押さえることにもなり、言いたいことも言えずにストレスになるのだ。
ストレスと同居する

 うつ病は、このストレスが引き金になって起こることが多い。ということは、ストレスを感じないようにすればいいわけだが、それが簡単にできるぐらいなら誰も苦労しない。感じたくなくてもストレスをためてしまうから厄介なのだ。

 だったら少し発想を変えてみよう。

 ストレスと一緒に生きる──と考えるのだ。ストレスをなくしてしまおうと思うから、逆にプレッシャーになる。少しぐらいのストレスは、「ま、いいか」で受け流してしまおう。

 そして、「自分はストレスに弱い」ということを自覚し、基本的に「頑張らない」。少しだけ、いい加減に生きる。いい加減に生きて頑張らないと、人に後れをとるではないかと思うかもしれないが、そんなことはない。

 そもそもうつ病になるような人は、普通の人の何倍も頑張るし、几帳面で、ルーズなことが嫌いだ。だから、

 「自分はこんなにいい加減でいいのだろうか」

 「もっと頑張らなくていいのだろうか」

 ──と思うぐらいでちょうどいい。場合によってはそれでも、他人より頑張っていたりするものなのだ。

 ストレスは、大なり小なり誰でも感じる。そのストレスと同居しようというぐらいの気持ちがあってもいいのではないだろうか。

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