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天皇と太平洋戦争 開戦の真相から終戦の決意まで
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歴史
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第四章 明暗をわけた二つの誤判断

『天皇と太平洋戦争 開戦の真相から終戦の決意まで』
[著]土門周平 [発行]PHP研究所


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 計画と実施との間に、多少の誤差があることは、むしろ当り前のことであるが、その差があまりにも大きいと混乱を生じ、思わぬ悲喜劇が生起するものである。


 そういう意味で、開戦直後に起きた「誤差」の代表的なものを挙げておこう。一つは香港攻略戦である。戦況があまりにもうまく進み過ぎてトラブルを起した。



 第二次大戦初期の米英の極東における三大根拠地は、シンガポールとマニラと香港であった。開戦と同時に、南方軍がシンガポールとマニラを目標に渡洋進攻作戦を行なうのと並行して、支那派遣軍が香港攻略作戦を担当した。


 香港攻略は、昭和十三年(一九三八)秋以来検討の対象になっていたが、大本営は、いずれにしても英国が準備した本格的要塞を攻略するためには、必ず必要になってくると判断して、十五年七月末、早くも攻城重砲兵を動員して現地に派遣した。二十四(センチ)榴弾砲、十五糎加農(カノン)砲といった最大級の砲兵部隊である。


 当時は英国領土である香港島と英国の租借地である九竜半島からなり、城門貯水池以南の九竜半島と香港島とがヴィクトリア港をはさんで、一つの香港要塞を構成していた。


 陸正面の本(ぼう)(ぎょ)線として、九竜半島の城門貯水池以南の東西の高地線に数線のトーチカ式陣地が構築されていた。この陣地線を突破すれば、香港島は眼下にのぞむことができた。


 問題の香港島は、全島が山地である。ヴィクトリア山は標高五五〇メートルで、香港要塞の海正面における堅固な要害であり、陸正面に対しては最後の複郭陣地となるものと判断されていた。

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