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天皇と太平洋戦争 開戦の真相から終戦の決意まで
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歴史
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第七章 交換条件で始まったニューギニア攻勢

『天皇と太平洋戦争 開戦の真相から終戦の決意まで』
[著]土門周平 [発行]PHP研究所


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 ガダルカナル作戦で撤退が表面化したとき、天皇が勅語下賜について仰せられたことについては、前章で述べた。


 その際、もう一つ侍従武官を通じ、次のような内意をもらされた。

ただガダルカナル島攻略をやめただけでは承知し難い。どこかで攻勢に出なければならない。どこかで積極作戦を行なえぬか26


 開戦以来、いたるところで勝ち続けていた日本軍が、退却したとなると、国民の士気に影響する。このバランスをとるため、どこかの正面で攻勢をとれないか、というご意見なのである。至極当然なご判断である。


 そこで杉山参謀総長は、ニューギニア方面で攻勢をとり、士気を盛り返しますと奉答した。


 杉山が、どのような理由で、このような奉答をしたかは明らかではないが、当時ニューギニアでは、ポートモレスビーをめざして陸路進攻した南海支隊は補給が続かず、ポートモレスビーを目前に後退を開始して、米豪軍の急迫をうけ、海岸の小拠点であるバサブア、キルワ、ブナの三地区に圧迫されている段階である。


 少なくとも大本営レベルで攻勢を決定するためには、

一、ニューギニアの現況をどう見るか。

二、輸送の可能性から見て、攻勢の規模方針をどう決めるか。

三、現地で作戦を主宰する第十八軍(安達二十(はた)(ぞう)中将)に対して、どのような指導方針でのぞむか。

四、航空作戦によって、ニューギニア方面の状況とくに補給実施が、どのように好転する可能性があるのか。

五、使用可能な兵団とその配置。

六、現地における道路構築の可能性。


 といった戦略上の基本要目が検討されなければならない。ところが実情は、昭和十八年(一九四三)一月四日、ラバウルにガダルカナル島の撤退命令を伝達に来た大本営の綾部作戦部長から聞いたのが、第八方面軍としては初耳であった。したがって、例示したような基本要目を分析検討した結論からみちびき出された「ニューギニア攻勢」ではなかった。

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