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改訂版 可能世界の哲学 「存在」と「自己」を考える
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生き方・教養
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第21節 平行宇宙を分離せよ

『改訂版 可能世界の哲学 「存在」と「自己」を考える』
[著]三浦俊彦 [発行]二見書房


読了目安時間:10分
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本当に行き来はできないのか


 ルイスは、可能世界を同定する基準として、「時空的関係あるいは因果的関係を持つものの全体」という概念を用います。しかし、これは二つの意味で間違っているかもしれません。第一に、あるものAと別のものBが時空的にあるいは因果的に分離していることは、AとBとが別々の世界に属していることのための、必要条件ではないかもしれません。


 反実仮想や様相の理解には、たとえばビッグバンやビッグクランチで隔てられてはいるが時間的に前後関係のある永劫回帰の反復宇宙で十分ではないか。あるいは、ワームホールでこの世界と繫がる異次元世界、さらには『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように連続した心身を持つ人間がタイムマシンで行き来できる多元世界などで十分ではないか。それこそが私たちが素朴に「あのとき〜していたら……」という感慨とともに考える世界なのではないか。完全に分離した諸世界などというロマンチックならざる決まりをあてがう必要があるのか。そういった疑問が起こりえます。


 互いに時空的・因果的関係を持つ領域どうしが、互いに反事実的仮想空間の関係で結びついているかもしれない、という自然科学からの提言については、第5章で触れることにします(ただしそうした場合、因果関係を可能世界で分析することは放棄せねばならないかもしれませんが。

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