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改訂版 可能世界の哲学 「存在」と「自己」を考える
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生き方・教養
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第22節 世界の個数を決定せよ

『改訂版 可能世界の哲学 「存在」と「自己」を考える』
[著]三浦俊彦 [発行]二見書房


読了目安時間:12分
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無限には階層がある


 本章のこれまでの四つの節では、ルイス流様相実在論に対する多かれ少なかれ外部的な反論を考察してきました。つまり、様相実在論が間違っているらしい状況証拠を並べてきたわけです。本節では一転して、様相実在論が内部に(はら)む矛盾、不整合を摘出する反論を扱いましょう。その反論は、論理空間にある可能世界の数についての問題を突くものです。


 第7節に見たように、論理空間は飽和していなければなりませんから、様相実在論は、無数の可能世界が物理的に存在している、と主張しなければなりません。しかし無数といっても、どういう無数でしょうか。無限は一種類だけではなく、無限種類あることが数学的に証明できます。まずは簡単にその証明を辿(たど)っておくことにしましょう。


 自然数の個数は無限です。これを自然数の集合の基数は無限であるといいます(基数とは、集合の要素の個数のことです)。では、無限の基数はみな、自然数の基数と同じでしょうか。


 基数が同じであるためには、要素が一対一に対応できなければなりません。偶数、整数、素数、有理数などはみな自然数と一対一に対応させることができます。つまりみな基数の同じ無限です。では実数はどうでしょう。実数の基数が自然数の基数と同じである、つまり実数が自然数と一個一個もれなくペアに並べることができたと仮定してみましょう。たとえば上の表のように一対一対応がついたとします。

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