霊能力を持っていない私だが、束の間だけ、自分も超常的な力に開眼したかと錯覚させられた出来事があった。
ライターとしての仕事で、とあるサイキック系のカウンセラーの本を代筆していたときだ。インタビューをしなければならないため、かつてないほど長い間、霊能力者と2人きりの時間を過ごしていた。
インタビューを終えて、居酒屋でお酒を飲んでいると、酔ったカウンセラーが脈絡もなく「実は私、人の視力を回復させることができるんです!」と自慢話をはじめた。
その仕組みはこうだ。
眼そのものにアプローチするのではなく、視力を低下させている「現実を見たくない!」といった感情や、前世からの因縁、過去のトラウマなどを解消することで視力を回復させる。