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10代の子どもが育つ魔法の言葉
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教育
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表現できる場をもてば、子どもは本当の自分を出せる

『10代の子どもが育つ魔法の言葉』
[著]ドロシー・ロー・ノルト [著] レイチャル・ハリス [訳]雨海弘美 [発行]PHP研究所


読了目安時間:14分
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 10代は自分を見つめる時期です。自分が誰なのかを知るために、10代の子どもはまず親から、次には同世代の仲間からも自分を切り離そうとします。そんななかで、子どもは哲学的な疑問を抱きます。「ぼくは誰?」「どうしてわたしはここにいるの?」「これからの人生をどう生きればいいのだろう?」「人生に何の意味があるの?」


 こうした疑問は自分自身で深く考え、自分なりの答えを見いださなければなりません。親のわたしたちが、かわりに答えを出してあげるわけにはいかないのです。


 わたしたちにできるのは、自分を探す歩みを応援してあげることだけです。自分を模索するうちに子どもは自分を表現する方法を見いだし、理想の自分像を形づくってゆきます。自分を知る歩みとは、誰にとっても、とてもクリエイティブな歩みなのです。



 豊かな想像力をもって


 14歳のローレルは小説を書いていました。情熱的なロマンスにファンタジーの要素を加えた冒険小説でした。ローレルは得意そうに、小説をお母さんに見せました。お母さんは娘が書いたセックスシーンを読んで、複雑な気持ちになりました。まだ幼いと思っていたわが子がこんなことを書いているなんて、信じられなかったのです。


 お母さんは何気なく、娘に尋ねました。

「ラブシーンに、ちょっとびっくりしたわ。なかなかエロティックね」

「お母さん、ロマンス小説を読んだことないの? すごくおもしろいのよ」


 お母さんはローレルのアドバイスにしたがい、ロマンス小説を読んでみました。お母さんは「なるほど、あの子はこういうものを読んで、ヒントを得ているのね」と納得しました。


 ローレルの描いたセックスシーンは、幼い少女のロマンティックなあこがれだったのです。お母さんはほっと胸をなでおろしました。

「あなたの小説、ヒロインがかっこいいわね。魔法みたいに次々と直感が当たるなんて、すてきよ」と、お母さんは言いました。「次はどうなるの?」

「それは読んでのお楽しみ」と、ローレルはちゃめっ気たっぷりに答えました。「わたしにもまだ、結末はわからないんだもの」


 ローレルの原稿は百ページに近いボリュームで、きちんとワープロで打たれていました。何時間も夢中で書いた力作です。ローレルは豊かな想像力で、幻想的なわくわくする世界を自分の内面から(つむ)ぎあげました。登場人物の声に耳を澄ませ彼らになりきることで、物語を書き、心の旅を書きつづったのです。


 ローレルの創作を希望と夢と恐れの表現なのだと理解したお母さんは、小説を娘の内面世界を知る手がかりとして大切にしました。

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