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スポーツの現場ではたらく
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1章 メディカル・スタッフとは?

『スポーツの現場ではたらく』
[著]小松ゆたか [発行]イースト・プレス


読了目安時間:30分
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スポーツ選手を支える「メディカル・スタッフ」


「メディカル・スタッフ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。医学や科学的な立場からスポーツ選手をサポートするスタッフたちのことを指します。いわば活躍する選手たちを支えている裏方です。


 メディカル・スタッフと一口に言っても、さまざまな人がいて、それぞれの専門知識や経験をもとに活動しています。必ずしもすべての現場で、決まった職種の人がついているわけでもなく、競技や大会規模、状況によって、スタッフのメンバー構成は異なります。


 近年では、「スポーツ科学部」、「健康科学部」といったような、いわゆるスポーツ系学部の新設が増えてきました。従来の体育大学も含めて、大学でスポーツにかかわる仕事について学べる機会は増えていると感じます。


 私は、医学部を卒業した「スポーツ・ドクター」でしたが、こうしたスポーツ系の大学・学部で講義をしたり、多くの現場で他のメディカル・スタッフたちと、選手やチームの勝利という同じ目標に向かって一緒に活動してきました。


 普段、スポーツを観戦していても、選手しか見ることができないので、裏で何をやっているのか、そうした人が普段どうしているのか、知る機会はほとんどないと思います。


 これから、私のしてきた仕事と、現場で出会ったエピソードを通じて、「メディカル・スタッフ」が何をしているのか、スポーツ選手とどうかかわるのか、スポーツ界はどのようになっているのか、といったことを伝えていきたいと思います。


スポーツ・ドクターとは?



 みなさん、「スポーツ・ドクター」というとどんなイメージをお持ちでしょうか?


 一般的なスポーツ・ドクターのイメージは、サッカーやラグビーの試合中にケガをした選手の応急処置をしたり、骨折や靭帯断裂など深刻なケガを負った選手が、元通りに復帰できるようにリハビリテーションの指導をしたりと、整形外科的なイメージが強いと思います。けれども、それだけがスポーツ・ドクターの役割ではありません。


 私は内科医ですが、歴としたスポーツ・ドクターとしてアスリートたちを長年支えてきました。内科医のスポーツ・ドクターという存在は、イメージしにくいかもしれません。実際に、

「内科医がスポーツの現場でいったい何をするんですか?」


 といった質問はよく受けました。しかし、スポーツの領域で、内科医だからこそできることはたくさんあります。


 もちろん、スポーツの現場では整形外科的な技術を求められる場面は多く、最低限のことは私も対応してきました。でも実は、オリンピックをはじめとする大きな大会に向けて、日々厳しい練習を積み重ねる選手たちは、その過程で内科的なトラブルを抱えて悩むことが多いのです。また、海外遠征や国際大会では、コンディションを万全に整えなければ勝利を勝ち取ることができません。


 ですから、スポーツ・ドクターとは、

「医学的な知識を持って練習や大会など、すべての場面でスポーツ選手を支えるドクター」


 ということになるのかもしれません。スポーツにおける「総合診療医」をイメージしていただければわかりやすいと思います。


 具体的にスポーツ・ドクターの役割は、大きく分けて3つあります。


■スポーツをする人の健康を管理し、ケガや病状の診断、治療をする。

■競技会などの練習や試合で、救護などを行う。

■スポーツ医学の研究をし、予防法や対処法などの普及活動をする。



 ここでいう「スポーツ」とは競技スポーツに限りません。趣味のマラソンやサイクリングといったものも含みます。


 特に「健康」という観点で、子どもからお年寄りまでみんながスポーツに親しむ仕組みをつくっていくうえで、また障がい者スポーツの普及を目指していくうえでも、医学的な知識を持ったメディカル・スタッフが果たす役割は、これからどんどん大きくなっていくことが見込まれます。


スポーツ関連の仕事はたくさんある



 スポーツ・ドクターとしてスポーツの現場に立っていると、実にたくさんの職種の人々がスポーツを支えていることに気がつきます。


 スポーツが大好きで、「将来スポーツ関連の仕事がしたい!」と夢に描いている人がいたら、ぜひ、

「でもプロのスポーツ選手になる才能はないし……」

「アスリートにかかわれる人なんて少ないよな……」


 と諦めないでください。


 なぜならスポーツは才能のある人たちだけのものではなく、年齢に関係なく、誰でも一生を通じて楽しむことができるものだからです。トップ・アスリートを支えることだけが、スポーツ関連の仕事ではありません。スポーツをするすべての人がスポーツを安心して楽しめるように陰で支えるのがその仕事です。


 私がスポーツ・ドクターとして仕事をするうえでも、1人では解決できないことがたくさんあり、さまざまな職種の専門家の力が必要になりました。


■スポーツ・ドクター

■スポーツ・デンティスト

■アスレティック・トレーナー

■スポーツ栄養士

■スポーツ科学者

■保健体育教師

■スポーツ審判員

■インストラクター

■スポーツ・ジャーナリスト

■スポーツ・カメラマン

■スポーツ・プロモーター

■スポーツ用品店スタッフ

■スポーツ施設スタッフ



 ざっと挙げてみてもこんなにたくさんのスポーツ関連の仕事があり、縁の下の力持ちとなって、スポーツを楽しむことを下支えしているのです。むしろ、こういった仕事に打ち込んでくれる人がいるからこそ、トップ・アスリートたちも華々しく活躍することができているのです。


 私自身がスポーツ・ドクターになったのも、端緒は子どものころから抱いていた「スポーツが好き!」という単純な気持ちでした。

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