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漢方的生き方のすすめ(毎日新聞出版)
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第七章 静かな健康

『漢方的生き方のすすめ(毎日新聞出版)』
[著]丁宗鐵 [著] 南伸坊 [発行]PHP研究所


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中庸の時代

 二人とも七十になったけどね、実は私、どこかで「七十になっても七十になった気がしない」って思ったりしているんです。

 そうですね。

 だけど、七十になったら七十になったような気にならなきゃ本当はいけない。生活の中では、実際にもの忘れもするし、道でつまづいたりして、少しずつ自覚はしているんだけど、それを言うと「負けた」と思うような人生は、戦後の世の中で毒されているんじゃないかって思います。

 本人がそう思わないと、なかなか実感持てない。「若々しいのがいい」っていう世の中だから。

 アメリカ人なんか、七十歳なのに二十歳の若者と一緒に働いてね、二十歳の若者と同じ物を食べて、できれば二十歳の恋人を持ってね、バリバリやるのがいいっていうふうに思ってるわけですよ。欧米の人っていうのは、漢方でいう中庸っていうのをあまり理解できない。

 アメリカ人は実証が理想ですね。

 だけど日本人には本来、七十歳には七十歳なりのバランスがあって、中庸を良しとする考え方があるんです。ギアを落としてゆっくり人生を楽しむ生き方が本来の日本人のあり方。

 それを漢方の体質っていうことから考えるって面白いですよね。いきなり、何でもかんでも極端はいけないから中庸がいいんだって言われても、「そうかもしれないけど」ってなるけど、体の状態としてそういう三通りの人が本当にいるんですもんね。

 中庸っていうのは、最も健康な状態なんです。中庸は回転している()()みたいなもので、体の中がバランス良く回っているから、静止しているように見えちゃう。

 ああ、回ってるから。

 その人が天才ならね、どんどんどんどん、むしろ、煽ってあげたほうがいい場合もあるわけです。だけど逆に、大器晩成の人もいるわけ。子どもの頃はぜんぜん目立たなかったけど、人生後半でもって花咲く人。人間国宝みたいな。ある意味、ほとんどの人はそうだと思いますよ。コツコツやってね、もう毎日コツコツやって、六十、七十になった時にね、ようやく円熟した作品を残したり。そういうふうになるでしょ。そういう人とね、十四、五歳でもって脚光を浴びる人とは、生き様も違うし、漢方的には体質が違う。

 そうですね。

 だから、漢方っていうのは、その人の人生を、全人的に診るわけです。

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