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体と心をととのえる 深呼吸のレッスン
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はじめに

『体と心をととのえる 深呼吸のレッスン』
[著]森田愛子 [発行]PHP研究所


読了目安時間:6分
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呼吸はすべてを好転させる



 ハードワークで睡眠時間も短め、忙しい中で趣味も存分に楽しんでいるのに、元気で若々しい人がいます。


 その一方、健康に人一倍気を配り、食事を見直したりマッサージに通ったりしているのに、いつまでも不調から脱することができない人がいます。


 あなたは、どちらに近いでしょうか?


 もしも後者かなと思われたら、「呼吸」を変えてみることをおすすめします。「呼吸」は、私たちの体と心に、とても大きな影響を与えているのです。



 わたしは今、鍼灸治療室でさまざまな不調を抱えた方の体に接し、体質改善をサポートしています。


 森田式の治療の特徴は、呼吸の力を引き出すことです。たいていの人にとって呼吸は当たり前のもので、深く意識することはないのではないでしょうか。わたしもかつては、呼吸など考えることなく過ごしてきた一人です。


 10代・20代と、たくさんの不調に苦しんでもきました。10代では、ひどいアトピー性皮膚炎で顔がただれ、誰からも見られたくないと息をひそめるようにしていたこともあります。いつでも人の顔色をうかがってしまう自分が嫌いで、ダメな自分、出来の悪い体をいつも責めていました。


 鍼灸マッサージ師として仕事をしていた20代も、肩こりや腰痛、生理痛に悩まされていました。人を元気にする職業のはずなのに、自分が不調のデパートのような状態なのです。1日の終わりにはどっと疲れが出て、首を寝違えたり、ギックリ腰をくり返し、常に体のどこかに不調がある生活でした。


 何かおかしい、どこか間違っている、そんな焦燥感から気持ちの波も大きく、感情のままに周りに当たり散らしてしまうことすらあったのです。



 そんなわたしの転機が、「呼吸」でした。普段の息づかいを見直し、呼吸の質を変えることに取り組み始めてから1年。あれほど悩まされていた重度のアトピー性皮膚炎も、肩こりや腰痛、毎月の生理痛もきれいになくなっていったのです。


 わたしがしたのは、ただ呼吸に注目し、自分の心地いい息づかいをキープしようと努めただけ。それだけなのに体が少しずつでも変わっていくのは、なんともおもしろい経験でした。


 体の変化はもちろん、人からの反応も変わりました。まず、施術のときに患者さんに触れる感覚がそれまでとは違います。呼吸をととのえることで、施術をするときの手のタッチがやわらかく、深く届くものに変わりました。その結果、患者さんからの反応も、いただく言葉も変わったのです。時間をかけなくても施術の効果が上がるようにもなりました。


 職場環境も、いらっしゃる患者さんも、何も変わっていないのに、まるで見える景色が違ってきたかのようでした。



 今、わたしは1日の半分を治療院で患者さんと向き合い、ほぼ立ちっぱなしで仕事をしています。休憩はお昼に30分とれるかどうか。それでもあまり疲れないし、体のダルさや重さに悩まされることもありません。


 家に帰れば、4歳の息子との時間。仕事に育児に家事にと、やるべきことはたくさんありますが、だからといってあせることもなければ、忙殺されることもありません。


 呼吸でこんなにも、心身がラクになるなんて──。


 この驚きの体験が、わたしの治療に対する考えを大きく変えました。マッサージをしても、骨盤矯正を施しても、どうしても根本的に治すことのできなかった不調が、呼吸を変えることによって消えていきました。呼吸は、不調をつくり出してしまう体のおおもとにアプローチして、自然治癒力によって根本的な回復を促してくれるのです。


 わたし自身は1年以上の時間をかけ、試行錯誤しながら、深く吸って、吐くこと、そして落ち着く息づかいを体に覚え込ませてきました。でも、わたしみたいに時間をかけなくても、ラクな呼吸を身につけることはできます。


 不調に苦しむ多くの方に、呼吸の力を伝えたい。呼吸の大切さ、おもしろさに気づいて元気を取り戻してほしい。そんな思いから、正しい呼吸を体感し、体に記憶させるためのケアを考案しました。



 呼吸をする──本来、自然で簡単なはずのことが、忙しい現代社会では難しくなってしまいました。不調に悩まされながらも、とにかく全力で走り続けていた過去の自分を振り返っても、そう思います。あの頃は、息が乱れていることにも、体をこわばらせてギクシャクと動いていることにも、まったく気づいていなかったのです。


 呼吸は決して嘘をつきません。忙しさに追われ、毎日をあわただしく過ごしているときは、きっと呼吸は速く浅く、止まりやすくなっています。プレッシャーに押しつぶされそうになって、弱気になっているときも、おそらく息を詰めて耐え忍ぼうとしているでしょう。どんなに「大丈夫、なんともない」と気持ちをふるい立たせようとしても、呼吸は正直です。



 さらに、現代社会には呼吸を浅くし、止めやすくする刺激があふれています。学校や職場での人間関係、効率とスピードを求められる仕事でのプレッシャー、成果主義、家事や子育ての負担、経済的な不安……。こうしたなかで、息を浅くし、身構えるクセをつけてしまった人がたくさんいることを感じます。でも、その呼吸の浅さ、乱れがさらなる悩みを引き起こしてしまっていることに気づいている人はあまりいないようです。


 日々の疲れが抜けないと感じている人、朝起きた瞬間から重さを感じている人、やりたいことがたくさんあるのに体が追いつかないと嘆いている人、その体のつらさや悩みは、呼吸を変えることによっていつのまにか気にならなくなっていくものです。


 人にはそれぞれ、自分の体に合った正しい呼吸の形があります。それを知って、日々の生活で続けていくことで心身の不調は大きく改善します。



 本書では、自分に合った「正しい呼吸」を身につける方法を紹介します。まず1章で、体と心の巡りが良くなる「正しい呼吸」の見つけ方をお伝えし、続く2章で、日々のあわただしい暮らしの中で正しい呼吸を乱さずキープするにはどうすればよいかを紹介します。


 そして、3章では「不調」に対する思い込みをリセットしましょう。なぜ不調がいつまでたってもなくならないのか、その理由を知るとともに、自分の体への信頼を取り戻します。


 最後の4章では、呼吸が心に及ぼすよい影響についてお伝えします。



 呼吸は、今からすぐに変えられます。


 呼吸をととのえるシンプルなメソッドで、体と心の不調とサヨナラしましょう。そうすれば、人生そのものが好転します。

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