『50歳からの老いない体のつくり方』
[著]石原結實
[発行]PHP研究所
アルコールを適度に飲む
2011年6月12日放映の「NHKスペシャル」で、「老化を遅らせ、寿命を延ばす『サーチュイン遺伝子』」がとり上げられました。「誰もが持っている遺伝子で、上手に働かせれば、100歳以上の長寿が可能である」というものでした。
「サーチュイン遺伝子」を活発にするためには、約7週間のカロリス(カロリー制限)が必要です。
しかし、「レスベラトロール」をとりつづければ、カロリー制限なしでも、サーチュイン遺伝子が活発化する、というのです。
1997年、米国イリノイ大学のジョン・ペズート博士らはワインやブドウに含まれる「レスベラトロール」というファイトケミカル(植物性化学物質)が、「発ガンを抑え、さらには、その転移も抑制する」ことを実験で証明し、米国で最も権威のある科学誌『Science』に発表したことが、「レスベラトロール」が注目されるきっかけとなりました。
これまで、赤ワインには、抗動脈硬化効果や抗心臓病(心筋梗塞)効果があることは、疫学的にも証明されていました。肉食の国フランスでは、ほかの欧米諸国より、心臓病発作による死亡が格段に少ないということで、これをFrench Paradox(フランスの逆説)と呼んでいたのです。