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巨人ファンはどこへ行ったのか?
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8 象徴と地方

『巨人ファンはどこへ行ったのか?』
[著]菊地高弘 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:22分
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「応援されることが当たり前」という感覚



 選手たちは、巨人ファンのことをどのように思っているのだろうか──。


 以前からそんな選手の本音を聞いてみたいと思っていた。もちろん、ヒーローインタビューで「ファンのみなさんのため」とリップサービスのような言葉を吐く選手は多い。それでも、勝てば官軍負ければ賊軍の厳しい日々を過ごすなかで、内心では別の感情を抱くようになっていても不思議ではない。それだけ巨人は衆人環視のなかにある球団なのだ。


 そこで話を聞いたのは、1980年代から90年代にかけて活躍した駒田徳広さんだ。巨人が国民的な球団だった時代を知り、さらに他球団の選手としても巨人を見てきた駒田さんに、巨人という球団とファンについて語ってもらった。


──駒田さん自身、プロ野球はどのチームのファンだったんですか?

駒田 僕はもともと巨人ファンですよ。奈良県出身なので周りに阪神ファンも多かったんですけど、僕は巨人ファンであり、『巨人の星』ファンでありましたね。当時の少年ファンはそういう感じの人が多かったんじゃないかな。


──漫画、アニメで巨人の存在を知って、応援していくような流れでしょうか。

駒田 そうそう。漫画、アニメで入って、それで巨人戦をテレビで見たら、毎日王(貞治)選手がホームランを打っていた……。そういうのを見てきたからね。


──では、1980年にドラフト会議で指名される際は巨人志望だったと?

駒田 そりゃあ、行けるものなら行きたいけど、僕のような甲子園にも出ていないような人間は恐れ多くて「巨人に行きたい」なんて言えないですよ。下位指名だったら大学に行こうかな、という選択肢もあったんですけど。


──では、巨人から2位指名されたのは単純に幸運な巡り合わせだった。

駒田 そうですね、原(辰徳)さんが1位指名で、僕が2位。球団がどういう考えで僕を指名したのかはわからないんですけど、たぶん1位で目玉が獲れたので、2位は高校生を育成しようということだったんじゃないかな。


──入団前、巨人に対する期待というものはあったと思うのですが。

駒田 いやもう、間違いなく「特別」な球団ですからね(笑)。


──「やっぱり巨人って特別だな」と思うような出来事はありましたか?

駒田 それはもうお客さん、メディアの多さもそうだし、あとはやっぱりテレビで見ていた人たちが一緒の部屋にいるわけだからね。そこにいるわけですよ。現役は入れ違いだったけど、助監督で王さんとかね。王さんと同じ空間に自分がいるというのはもう、ありえないことでしょう。


──最初は多摩川グラウンドでのスタートだったわけですよね?

駒田 そう、1月13日からだったかな、合同自主トレがはじまったのは。


──日付まで覚えているんですね!

駒田 原さんとか1軍は1月16日からだったと思う。すごい人でしたよ。河川敷に万単位の人たちが来るんだから、そりゃあ身動き取れませんよ(笑)。メディアの数も多かったしね。


──駒田さんは甲子園出場経験がないこともありますが、やはり人に見られる経験がそこまでなかったのでしょうか?

駒田 そうそう、びっくりしましたよ。非常に緊張感のあるなかで練習しました。きつかったですね。「これは無理だな」と思うくらいきつかった。練習時間が長いわけではないんだけど、やることが多くて内容が濃かったのでね。


──当時、多摩川の練習グラウンドに来るファンというのは、ある程度固定ファンだったのでしょうか?

駒田 野球のマニアというか、固定化したファンも多かったし、女子高生や若い女の子たちも多かった。あと遠方からわざわざ多摩川まで練習を見に来るという人も多かったですよ。


──入団してから活躍するにつれ、どんどんファンが増えていくと思うのですが、それは選手にとってどんな感覚なのでしょうか? プレッシャーに感じる時期もあったのでしょうか。

駒田 入ったばかりの頃は気疲れしましたね。でも、だんだん人に見られて野球をやることが当たり前になっていきました。

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