読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1202790
0
悩みが幸せにかわるレッスン
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
はじめに

『悩みが幸せにかわるレッスン』
[著]名取芳彦 [発行]PHP研究所


読了目安時間:4分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


 腹が立つ、なまけたい、嫌われたくない……。「悩み」を抱え、心が落ち着かなくなることは、だれにでもあることです。そうした感情を仏教にあてはめると、「煩悩」と言えるかもしれません。

「煩悩」の読みは、漢字検定でもかなりハイレベルのボンノウ。その意味となれば、多くの方は欲望と同じ意味だと思っていらっしゃるかもしれません。


 ところが、煩悩と欲望は似て非なるものです。煩悩は「いつでも、どんなことが起こってもおだやかな心(悟りの境地)を邪魔する心」のことなのです。


 ですから、欲望があっても、心がおだやかでいられるなら、煩悩とは言いません。


 いつかお金持ちになりたいという願いは欲望ですが、それで心が乱れなければいいのです。ところが、お金持ちをうらやましく、(ねた)ましく思うようになれば心が乱れますから、煩悩になります。


 身近なものでは、妬みや恨み、(むさぼ)りや怒りなどが煩悩です。


 仏教は、心おだやかな境地を目指すために、煩悩やその処理の仕方について研究を重ねてきました。


 その結果、煩悩をなくすことに(やつ)()にならなくてもいい、煩悩は心おだやかになるために、とても大切な材料になると考えるようになりました。


 生ゴミや落ち葉も、捨てずに上手に処理すれば極上の(たい)()になります。


 煩悩も、うまく処理することで心の中に栄養豊富な田畑ができて、やがて智恵の稲穂が育ち、慈悲の花が咲きます。つまり、私たちの悩みは、「幸せ」にかわるのです。


 心がやすらかで、明るく、さわやかに生きていくために、煩悩は欠かせない栄養源になるのです。


 心が(わずら)わされ、悩まされる原因を他のせいにしても問題は解決しません。他のせいにしてその時は納得しても、同じことが起こればまた、心が乱れます。いくら他のせいにしても、感じるのは本人だからです。


 (ゆう)(うつ)になるのを雨のせいにしても、雨をきらっている心を処理しないと、雨が降るたびに憂鬱になります。「この雨のおかげでお気に入りの傘がさせる」「この雨のおかげでミネラル豊富な水が飲める」と、心の方向性を雨の恩恵に向かせるだけで、心はおだやかになるものです。


 そうなれるのは、まず、「雨をきらっていたら、心はおだやかにならないぞ」と気づくからです。煩悩を自覚すれば、心がおだやかになる道が開けます。


 仏教で「煩悩はそのまま()(だい)(悟り)につながる((ぼん)(のう)(そく)()(だい))」と言われるのはこのためです。



 本書は、煩悩と上手につき合うため、煩悩を上手に処理していただこうと、レッスン形式で筆を進めました。レッスンと言っても、みなさんに何かやっていただくわけではありません。読みすすんでいただければ、それで結構です。


 それだけで、自分の煩悩に気づき、処理するレッスンになります。


 レッスン1では、煩悩を知る上で重要な仏教の考え方や言葉を、私流に説明しながら、仏教で煩悩がどのように扱われてきたのかを見ていただきます。


 むずかしい仏教の教えや、煩悩の分析の迷路には、なるべく足を踏みいれないように気をつけたつもりです。しかし、仏教語の煩悩をひと言であらわす日本語がないように、どうしても仏教語にたよった箇所があります。少しだけ我慢して読みすすめてください。


 レッスン2と3では、さまざまな煩悩について一緒に考えていただこうと、私の体験談をなるべく多く織りまぜて、具体例を盛りこみました。中には、思わず吹きだしてしまう話や、せつなくなる話もあります。それは、煩悩だらけの私が、煩悩の処理に悪戦苦闘してきた赤裸々な実録のようなものです。


 それでは、私たちを悩ませる煩悩がたくさん入っている箱をひっくり返して、一つひとつ処理して、心をおだやかにしていくとしましょうか。



 江戸川区鹿(しし)(ぼね) 密蔵院にて

名取芳彦 

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:1601文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次